WOWOWグループとライブ配信プラットフォーム大手のZAIKO株式会社は6月11日、映像制作分野での業務連携を正式に開始したと発表した。両社は2023年7月に締結した業務提携契約に基づき、イベント主催者を一気通貫でサポートする新サービス「Production Support」の提供を開始する。
ライブエンターテインメント市場の新展開
WOWOWグループは2023年3月より既存事業強化や新規事業創出を目的とした投資を開始しており、今回の取り組みもその一環と見られる。
ZAIKOは2019年の設立以来、日本におけるチケット制デジタルイベントの先駆者として活動を続けており、2019年以降80億円以上をクリエイターに還元するなど、新型コロナウイルス禍においてもクリエイターの活動継続を支援してきた実績を持つ。
オンラインイベント制作者の課題解決
今回の連携は、ZAIKOが展開するチケット販売・配信プラットフォーム事業と、WOWOWグループが長年培ってきた映像制作・演出技術を組み合わせたもの。ZAIKOには多くのイベント主催者から「配信の映像制作をどこに依頼すれば良いか分からない」という相談が寄せられており、主催者がコンテンツ制作に専念できる環境の提供を目指して本業務連携が実現した。
「Production Support」では、主催者がZAIKOに相談するだけで、映像制作から配信、チケット販売まで、オンラインイベント開催に必要な全工程を一括対応する。映像制作部分については、WOWOWの連結子会社であるWOWOWエンタテインメント株式会社が担当し、音楽ライブ、演劇、トークイベントなど高いクオリティが求められるコンテンツにおいて、視聴者満足度の向上を図る。
両社の連携により、オンラインイベントやハイブリッドイベントにおいて、これまで以上に高品質な配信体験を主催者・視聴者双方に提供することが可能となるとしている。WOWOWグループは2023年3月より既存事業強化や新規事業創出を目的とした投資を開始しており、今回の取り組みもその一環として位置づけられている。
両社は今後、音楽ライブ、演劇、カルチャーイベントなど多岐にわたるジャンルの配信コンテンツにおいて共同で映像制作・配信・販売を展開し、「制作×配信×チケッティング」という新しいスタンダードの創出を通じて、ライブエンターテインメント市場のさらなる活性化と持続的発展に貢献するとしている。
映像制作業界においては、配信需要の拡大に伴い高品質な制作体制への需要が高まっており、今回の業務連携は業界全体の技術水準向上と市場拡大に寄与することが期待される。
