城内実クールジャパン大臣がアニメーター体験 現場の技術に驚きの声「線にニュアンス乗せる難しさ実感」

城内実大臣がアニメーター体験を通じて、線のニュアンスの難しさを実感。アニメ業界の技術支援と人材育成を目的に、アニメータースキル検定も実施予定。

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城内実クールジャパン担当大臣がアニメーター体験
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  • 城内実クールジャパン担当大臣がアニメーター体験
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  • 第2回アニメータースキル検定2025年6月21日
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アニメ業界の現場理解と支援を目的として、クールジャパン戦略を担当する城内実内閣府特命担当大臣が、アニメーターの実技を実際に体験した。体験を実施したのは、日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)で、2025年3月、クールジャパン担当大臣の執務室にて行われた。NAFCAはこれまでも、アニメーター体験会をメディアや声優向けに実施してきたが、クールジャパン政策の責任者である城内大臣にも体験してもらうことで、アニメーター教育の重要性を実感してもらう狙いだ。


原画トレスを大臣が体験

大臣が体験したのは、アニメ制作における基本工程のひとつ「原画トレス(線のなぞり描き)」であり、NAFCAのオリジナルキャラクター「影マル」の原画を用いた。

この技術は一見すると単純に見えるが、繊細な線の強弱やニュアンスを描き分ける必要があり、熟練を要する。体験後、城内大臣は「なぞるだけに見えますが、線にニュアンスを乗せていく必要があることがよくわかりました」「ピアノやヴァイオリンの練習にも通じる難しさを感じた」と語り、アニメーターの技術への理解を深める姿勢を見せた。

第2回「アニ検」は6月21日開催

NAFCAはこの分野の技術認知と人材育成を目的として、「アニメータースキル検定(通称:アニ検)」の第2回を2025年6月21日(土)に開催する予定だ。検定は、東京・大阪・名古屋・福岡・新潟の全国5会場で実施され、基本的な動画技術である「トレス」や「中割り」を評価対象とする。受検申込はすでに開始されており、締切は5月12日(月)となっている。

アニ検は、アニメーターを目指す若者だけでなく、既にキャリアを歩み始めた現場の人材、さらにアニメファンや制作者志望者にとっても技術を体系的に学ぶ入り口として機能している。昨年実施された第1回では全国で約350人が受検し、公式教科書が重版される人気となった。

また、第1回検定での5級合格率が40%にとどまったことを受け、基礎技術の底上げが急務と判断したため、検定受検者を対象に、技術向上を目的とした「トレス通信講座」もスタートしている。講座は通信添削形式で、締切は検定申込と同じく5月12日(月)となっている。

NAFCAは、アニメ制作現場の課題改善と人材育成を両輪に、今後も政策提言や関連団体との連携を通じた活動を継続していくとしている。

第2回アニメータースキル検定 実施概要

  • 日時:2025年6月21日(土)12:30開始予定

  • 会場:東京・大阪・名古屋・福岡・新潟

  • 検定内容:トレス・タップ割り(6級、5級)

  • 料金:6級7,200円(U-18割引6,700円)/5級9,600円(U-18割引9,100円)

  • 詳細・申込:https://aniken.sikaku.gr.jp/

《Branc編集部》

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