ソニー、2024年はゲーム・音楽部門の利益が急増するも映画部門の業績は不振

ソニー・グループが2024年第3四半期の決算を発表。

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ソニー、2024年はゲーム・音楽部門の利益が急増するも映画部門の業績は不振
Photo by David Ramos/Getty Images ソニー、2024年はゲーム・音楽部門の利益が急増するも映画部門の業績は不振
ソニー・グループが2024年第3四半期の決算を発表

ゲーム分野と音楽分野では利益が急増したが、映画分野は業績が振るわなかったことが明らかとなった。

IR資料によると、ゲーム&ネットワークサービス分野は、プレイステーション®5の好調な売上およびサードパーティ・ソフトウェアとハードウェアの増収を背景に、16%増の1兆6,823億円を稼ぎ出し、分野別ではソニーのMVPに。同分野の営業利益は売上高の増加と収益性の向上を反映して、37%増の1,181億円となった。

音楽分野は売上高4,817億円を計上し、音楽制作および出版におけるストリーミング収入の増加で14%の増益に。営業利益は、デジタル収入の増加とチケット販売プラットフォームのイープラスとの連結などにより、28%増の974億円となった。

音楽分野の好調な業績は、2024年第3四半期やタイラー・ザ・クリエイターやATEEZのアルバムがヒットし、ビヨンセのアルバム『カウボーイ・カーター』がグラミー賞の最優秀アルバム賞を受賞した影響が大きい。

映画分野の業績は不振

対して、2024年は映画分野の業績が振るわなかった。売上高は9%増の3,982億円だったが、営業利益は18%減の340億円となった。ソニーは、営業利益の減少は劇場公開のマーケティング費用の増加が理由だとしている。

ソニーの次期CEOである十時裕樹氏は決算発表記者会見で、ハリウッドのストライキの影響もあり、『スパイダーマン』や『ジュマンジ』シリーズの次作をはじめ、主要劇場公開作が2026年度に延期されたことに言及。また、カリフォルニア州で発生した山火事については、ソニーは状況を注視しているが影響は小さいとしている。

さらに同氏は、2024年12月にソニーがKADOKAWAと戦略的な資本業務提携を締結したことも強調した。今年初旬にソニーは、KADOKAWAのIPを世界的に実写映画やテレビドラマに翻案するなど、事業を拡大することを目指してKADOKAWAの筆頭株主となったため、映画分野における今後の成長にも期待できそうだ。

Other Sources:VarietyThe Hollywood Reporter
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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。

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