東宝決算、中間期は営業収入1,851億円で減収減益。前年メガヒットの反動と期ズレを抱えつつ、IP・アニメの海外配信収入は大きく増加

映画事業は『名探偵コナン』『ちいかわ』や洋画のヒットで配給・興行とも好調だった。IP・アニメ事業は海外配信収入の伸びで15.6%の増収となった一方、海外への先行投資や一過性費用、期ズレが重なって減益に。TOHO-ONEの会員は300万人規模に増えた。11月には自社配給網を使って『ゴジラ-0.0』を世界約80カ国で公開する。

ビジネス 決算
東宝決算、中間期は営業収入1,851億円で減収減益。前年メガヒットの反動と期ズレを抱えつつ、IP・アニメの海外配信収入は大きく増加
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東宝株式会社が10月15日に発表した2027年2月期第2四半期(中間期、2026年3月1日~8月31日)の連結決算は、営業収入が前年同期比3.4%減の1,851億6,200万円、営業利益が同24.8%減の309億3,800万円、経常利益が同21.5%減の331億2,700万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同40.2%減の200億1,900万円となった。

減収減益の背景には、前年同期の『鬼滅の刃』『国宝』という記録的大ヒットの反動に加え、TOHO Global会社分割による期ズレ、IP・アニメ事業での一過性費用や海外先行投資、販管費増加などがある。中間純利益の大幅減には、前年同期に政策保有株式の売却益89億1,300万円を計上していた反動もある。

事業自体は堅調だ。映画事業では『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』が大ヒットし、関連グッズもよく売れた。IP・アニメ事業は海外配信収入の伸びで大幅増収となり、3月に始まったファンエンゲージメント・プラットフォーム「TOHO-ONE」の会員は300万人規模に達した。松岡宏泰社長は決算説明会で、IP・アニメ事業について「実態面は大変に好調だった」と述べている。

セグメント別業績

まず、セグメントごとの業績と営業利益率を一覧にした。

利益率トップは不動産事業の24.7%で、映画事業の21.3%が続く。営業利益の構成比(調整額除く)は映画事業53.4%、不動産事業27.3%で、両事業でグループ利益の8割強を稼ぐ。

目を引くのはIP・アニメ事業だ。主要セグメントの中では唯一の2ケタ増収ながら、営業利益率は前年同期の28.7%から13.8%へ低下した。海外展開網への先行投資、買収に関わる一過性費用、期ズレが重なった結果で、収益力そのものが落ちたわけではない。

連結では、売上総利益が830億8,300万円と1.9%減にとどまる一方、販管費は86億1,800万円増の521億4,400万円に膨らんだ。減益の大部分は販管費の増加による。

《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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