特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)は、ポーランドの映画学校ワイダスクールと共同で、海外短編製作ワークショップ「DREAMS 2026」を開催する。グローバルに活躍できる映画分野の人材育成を目的とし、国内で長編映画の監督実績を持つクリエイター3名を公募中だ。応募締切は2026年4月30日(木)正午となっている。
アンジェイ・ワイダ生誕100周年記念、日ポ両国の名作を再解釈
本プロジェクトは、2026年のアンジェイ・ワイダ監督生誕100周年を記念して企画された。ポーランド映画界の巨匠であるワイダ監督が自ら創設した「ワイダスクール」は、「脚本からスクリーンまで」を掲げる実践的な教育と、カンヌやベルリンなどでの受賞作品を多数輩出する高い制作実績を誇る機関だ。
ワークショップには日本とポーランドから各3名、計6名の映画監督が参加する。日本の監督はワイダ監督の『灰とダイヤモンド』、ポーランドの監督は黒澤明監督の『夢』からシーンを選び、自ら書き換え、再解釈したシーンの構築と撮影に共同で挑む。両国を代表する作品を通して、異文化間の対話を促進する狙いがある。
開催にあたり、ポーランドで演出を学んだ映画監督の石川慶氏は、「僕がポーランドでの学びを通して得たのは、技術以上に、新しい視点と価値観の広がりでした。海外のフィルムメイカーと現場で共に映画をつくる経験は、これから世界を目指すみなさんの大きな武器になるはずです。この挑戦が、みなさんの新しい映画言語へとつながることを願っています」と、本企画への期待を寄せるコメントを発表している。
ワルシャワでの実地撮影を含む実践的な育成プログラム
本ワークショップは、オンラインと実地を組み合わせた3段階のフェーズで構成されており、国際的な著名映画製作者からの直接指導を受けることができる。
2026年6月(オンライン): グループでの脚本分析、ロケ地選定、キャスティングディレクターらとの打合せなど、撮影に向けた準備を行う。
2026年9月(ポーランド・ワルシャワ): 現役指導陣の監修のもと、9日間の撮影セッションを実施。プロの俳優や現地スタッフの制作支援を受けながら、5~8分のシーンの撮影と編集を行う。
2026年10~12月(東京): クロージング・セッションとして、共同制作のプロセスを総括し、実習での成果分析や両国の若手映画人によるディスカッションを行う。
講師陣には、ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞歴を持ち、ワイダスクールの共同設立者であるヴォイチェフ・マルチェフスキ氏や、同校の国際トレーニングプログラムで長年指導にあたる映画監督のデニヤル・ハサノヴィッチ氏が名を連ねている。
渡航費・宿泊費を支援。長編監督実績3~5本程度の中堅クリエイターを募集
本事業は、文化庁の「文化芸術活動基盤強化基金」(クリエイター支援基金)を活用した「Film Nexus - PRO」プログラムの一環として実施される。ワークショップの受講料は無料となるうえ、往復航空券(エコノミークラス実費)と現地宿泊費がVIPOより支給される(海外旅行保険などは自己負担)。
応募対象は、長編映画の監督実績が3~5本程度あり、自身のキャリアを国際的なステージへと進めたいという意欲のある映画監督だ。
【主な応募条件】
日本国籍または日本の永住資格を有する映画監督
英語での講義理解や発言・質問が可能なコミュニケーション能力があること(日本語通訳なし)
プログラムの全日程に必ず参加できること
国際共同製作など海外展開を見据える中堅クリエイターにとって、世界的な映画製作者の指導のもと、海外のプロフェッショナルな現場での制作を経験できる貴重な機会となる。





