新潟国際アニメーション映画祭の第4回が、2026年2月20日から25日までの6日間、新潟市内で開催することを発表した。今年6月に急逝した創設者、堀越謙三氏の遺志を継ぎ、新たな実行委員会体制のもと、コンペティション部門の刷新や若手育成プログラムの拡充を打ち出している。映像産業の未来を担う新たな才能の発掘と紹介をより一層強化し、新たなフェーズへと移行する。
コンペ刷新で中編対象「Indie Box部門」新設、アジア連携で育成プログラムも拡充
今回の大きな変更点として、コンペティション部門のリニューアルが挙げられる。従来の長編部門に加え、ストーリー性のある中編作品(15分以上40分未満)を対象とした「Indie Box部門」が新設された。同部門のグランプリは「スワン賞」と名付けられ、受賞者には制作支援金50万円が授与される。長編部門のグランプリ受賞作に対しては、日本国内で配給を行う配給会社へ50万円の配給助成金を支給し、日本市場への進出を資金面から支援する。さらに、両部門を対象とした新人賞「ゼングレヒトシュターター賞」も新たに設けられた。
また、若手人材の育成プログラム「新潟アニメーションキャンプ」も拡充される。アジア7カ国の映画産業発展を促すAFAN(アジア映画アライアンスネットワーク)の協力を得て、アジアおよび日本から若手人材を招聘。クリエイターたちが共同でアニメーションを制作する「ワークショップ・コース」を新設し、アジア圏における国際的な人材育成と発掘に注力する。作品の応募期間は2025年10月15日から11月30日までとなっている。
成田兵衛氏が新実行委員長に就任、新潟市との共催で新たなフェーズへ
映画祭は第4回より新潟市との共催が決定し、開催地との連携を一層強化する。新体制では、実行委員長に開志専門職大学マンガ・アニメ学科学部長の成田兵衛氏が就任。プログラム・ディレクターは、ユーロスペース代表の北條誠人氏、新潟を拠点に活動する映画監督でサニーレイン代表の梨本諦鳴氏、新潟アニメーション代表の内田昌幸氏の3名が共同で務める。また、ジェネラル・アドバイザーとして土居伸彰氏が就任した。
成田新実行委員長は、「堀越氏が打ち出した思いやコンセプトに変わるところはない。より強い結束力を発揮させ、新潟から新しい風を吹かせるべく邁進する」とコメント。地域連携や国内外メディアとの連携を深め、「『民』産官学」の四身一体となった活動で映画祭の発展を目指すとしている。商業的な枠組みにとらわれず、独自のスタイルで未来を切り拓く制作者を新潟から世界へ紹介する場として、新たなフェーズに入る映画祭に期待が寄せられる。

⚫第4回開催概要
日程:2026年2月20日(金)~25日(水)
会場:新潟市民プラザ、新潟日報メディアシップ日報ホール、新潟・市民映画館 シネ・ウ インド
プログラム:コンペティション、特集上映、新潟アニメーションキャンプ(若手人材の招 待・育成プログラム)、トークイベント、フォーラムディスカッション 他
<新潟国際アニメーション映画祭実行委員会>
実行委員長:成田兵衛
プログラム・ディレクター:北條誠人、梨本諦嗚、内田昌幸
ジェネラル・アドバイザー:土居伸彰
主催:新潟国際アニメーション映画祭実行委員会
共催:新潟市
企画制作:一般社団法人新潟国際アニメーション映画祭+ユーロスペース
特別協力:新潟県、新潟日報社、開志専門職大学、日本アニメ・マンガ専門学校、新潟県商 工会議所連合会
特別協賛:NSGグループ
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(国際映画祭支援事業)
⚫ ︎コンペティション作品募集概要
長編部門(40分以上)、Indie Box部門(新設、15分以上40分未満、ストーリー性のあるも の)の2部門でアニメーション作品を募集。長編作品の入選監督もしくはプロデュー サーは、新潟への旅費・滞在費を含む完全招待。長編部門グランプリ作品には、その作品が日本国内で配給される際に活用できる配給助成金50万円を配給会社に支給し、日本市場への進出を資金面から支援。
Indie Box部門では、優れた演出によるストーリー性のある作品を評価する。シ リーズ作品の一エピソードも応募可能。グランプリを「スワン賞」とし、制作支援金50万円を授与。また、両部門を対象に、新たな才能に対して新人賞「ゼングレヒトシュ ターター賞」を設定。
応募期間:2025/10/15(水)12:00~11/30(日)24:00
応募方法:新潟国際アニメーション映画祭WEBサイト(https://niigata-iaff.net)より規約を確認の上応募
応募料:無料