ソニーグループ傘下でアニメ配信サービス大手クランチロールは、マンガ配信サービス「クランチロール・マンガ」を2025年10月9日より米国とカナダで開始すると発表した。VIZ Mediaやスクウェア・エニックスなど日米の有力出版社と提携し、既存のアニメファン層に向けてマンガコンテンツを提供し、事業領域の拡大とコンテンツエコシステムの強化を目指す。
アニメとマンガのシナジー創出へ
「クランチロール・マンガ」は、同社の有料会員向けの追加サービスとして提供される。サービス開始時には、アルファポリス、コンパス、スクウェア・エニックス、VIZ Media、Yen Pressといった複数の出版社が提供する数百の作品を広告なしで配信。『ONE PIECE』『呪術廻戦』『薬屋のひとりごと』『ダンジョン飯』といった、アニメファンにも馴染みの深い人気タイトルがラインナップに含まれる。今後、集英社やJ-Novel Clubなどの作品も順次追加される予定だ。

クランチロールは、アニメへの入り口としてマンガが重要な役割を果たしていると認識している。クランチロールのチーフコンテンツオフィサー、末平アサ氏は「アニメとマンガは常に表裏一体。クランチロール・マンガは、ストーリーを読むことが好きなファンのために、アニメの物語とマンガのそれを結びつける」と述べ、両コンテンツのシナジー効果に期待を寄せた。
なお、新サービスのシステム開発・運用は、日本のLink-Uグループ株式会社が担当。クランチロールの主力であるアニメ配信アプリとは別の専用アプリとして提供され、モバイル端末(10月9日~)およびウェブブラウザ(10月15日~)で利用可能となる。