公益財団法人ユニジャパンは、文化庁の補助事業として、若手映画クリエイターの海外展開を支援する育成プログラム「Film Frontier 海外渡航プログラム」の第2期募集を2025年7月3日より開始した。本プログラムは、新作の長編または短編実写映画の企画を持つ監督、プロデューサー、脚本家を対象としており、選抜者には最大410万円の企画開発費が支給されるなど、手厚いサポートが提供される。日本の映画産業の次代を担う才能が、グローバルな舞台で活躍するための重要なステップとなることが期待される。
18カ月の伴走支援。アドバイザー指導から海外映画祭派遣まで
本プログラムの最大の特徴は、18カ月(2025年10月1日~2027年3月31日予定)という長期にわたる伴走型の支援体制だ。選抜された育成対象者は、個々の企画と目標に合わせて設定されるゴール達成に向け、多角的なサポートを受けることができる。
具体的には、海外展開実績の豊富なプロデューサーや監督などがアドバイザーとして就任し、月1回程度の面談を通じて企画開発を指導。また、国際的な共同製作や資金調達の場で重要となる英語でのピッチングトレーニングも実施される。さらに、プログラム期間中には2~3回程度、海外の主要な映画祭や併設される見本市への派遣が行われ、自身の企画を世界に向けてプレゼンテーションし、現地の映画関係者とのネットワークを構築する貴重な機会が提供される。これらの活動を支えるため、上限410万円の企画開発費も支給され、クリエイターが企画開発に専念できる環境を整える。
募集は7月31日まで。商業実績3本以下の監督、プロデューサー、脚本家が対象
第2期の募集期間は2025年7月3日(木)から7月31日(木)まで。応募資格は、商業作品の監督、プロデュース、脚本実績が3本以下であること、そして日本国籍または日本の永住資格を有することが条件となる。その上で、「国内外主要映画祭への出品実績」「40分以上の長編商業作品の劇場公開実績」「国内外の主要なワークショップやラボへの参加実績」のいずれかに該当する者が対象だ。
応募は専用フォームから行い、略歴や応募理由に加え、開発支援を希望する企画の企画書、および企画開発費の支出計画書などを提出する必要がある。選考は書類審査と面接を経て行われ、最終的な選抜者は2025年10月下旬に公表される予定。本プログラムは、文化庁の補助金により設置された「文化芸術活動基盤強化基金」を活用したものであり、日本の映像コンテンツの国際競争力強化に資する人材育成を目指している。
【募集概要】
プログラム名: Film Frontier 海外渡航プログラム 第2期
募集期間: 2025年7月3日(木)~7月31日(木)
対象者: 新作の実写映画企画を有する若手の監督、プロデューサー、脚本家
支援内容:
アドバイザーによるメンタリング
英語ピッチングトレーニング
国内外映画祭・見本市への派遣
企画開発費の支給(上限410万円)
支援期間: 2025年10月1日~2027年3月31日(予定)