電通グループが2024年12月期(2024年1月1日~2024年12月31日)に1,921億円もの純損失を出した。
巨額損失の元凶は海外事業でののれんの減損損失2,101億円を計上したことによるもの。電通はコロナ禍以降、M&Aを繰り返してデジタル領域の強化を図ってきたが、主に米国のDX需要が一服して成長が鈍化。買収が裏目に出た形だ。4Q単体(2024年10月1日~2024年12月31日)における米国事業の為替の影響を排除した成長率はマイナス5%だった。
電通は不振事業の見直し、経営基盤の再構築と収益改善フェーズに入った。
中期経営計画に基づく忠実なM&Aを繰り返す
2024年12月期の収益は前期比8.2%増の1兆4,109億円。1割近い増収となったものの、1,249億円の営業損失を計上している。電通はコロナ禍で大手クライアントの多くが広告出稿の見直しを図った関係で、2020年12月期は1,406億円の営業損失だった。4期ぶりに再び1,000億円を超える巨額の赤字を出したことになる。

※決算短信より筆者作成
皮肉にも今回の赤字は、コロナ禍で顕在化したデジタル需要への対応を強化したことがきっかけだった。