『ウィキッド』『グラディエーターII』公開で中国のハリウッド映画に対する関心が復活か?IMAX幹部が予想

『エイリアン:ロムルス』や『デッドプール&ウルヴァリン』が中国で公開された背景も踏まえての発言か

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『ウィキッド』『グラディエーターII』公開で中国のハリウッド映画に対する関心が復活か?IMAX幹部が予想
Photo by Matt Winkelmeyer/Getty Images 『ウィキッド』『グラディエーターII』公開で中国のハリウッド映画に対する関心が復活か?IMAX幹部が予想

ブロードウェイミュージカルを映画化した『ウィキッド ふたりの魔女』と『グラディエーター』の続編『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』の公開により、中国で低迷していたハリウッド映画の人気が復活の兆しを見せていると、映画会社IMAXの幹部が見解を語っている。

『ウィキッド ふたりの魔女』と『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』は、米国をはじめとする世界各地で記録的な大ヒットを放っているが、中国市場においては少し事情が異なるようだ。Varietyによると、中国で『グラディエーターII』は4位でデビューし、オープニング週末3日間の興行収入は2,210万人民元(約4億6,000万円)だった。公開週末の興行収入が約5,500万ドル(約84億2,200万円)を記録した米国と比べると、中国の数字は足元にも及ばない。一方の『ウィキッド』も、米国では約1億1,200万ドル(約175億1,000万円)という驚異的な数字でオープニングを飾ったが、12月6日に公開を控えていた中国では前売りチケットの売り行きが低調だという。

そのような状況にもかかわらず、IMAXでCFO(チーフ・ファイナンシャル・オフィサー)を務めるナターシャ・フェルナンデス氏は、中国におけるハリウッド映画への関心が着実に回復しつつあると見ている。

2024年は中国でハリウッドのR指定映画が公開

Deadlineによると、12月3日に開催されたウェルズ・ファーゴのTMTサミットで同氏は、今年は中国で、『エイリアン:ロムルス』や『デッドプール&ウルヴァリン』といったR指定の映画が公開され、LGBTQ+の要素やテーマが盛り込まれた『ウィキッド』など、検閲の面でも多様なコンテンツが受け入れられ始めていると指摘。フェルナンデス氏は、「『ウィキッド』は今週末に公開され、歴史的に上映されるとは考えられなかった作品がリリースされています。中国で興行収入の回復が望まれていることが見て取れ、この傾向は今後数年間で、さらにハリウッド作品が上映されることを示唆しています」と語った。

コロナ前は中国の好景気により、同国の映画市場は多くのハリウッド映画にとって強力な収益源となっていたが、ここ近年は様々な理由により、興行収入が大幅に減少していた。しかし、その傾向は徐々に改善に向かっていると見られ、9月30日の時点でIMAXの累計興行収入のうち中国は16%を占め、10月31日の時点で1億8,100万ドル(約275億7,100万円)という数字を打ち出している。

IMAXのCEOリッチ・ゲルフォンド氏は第3四半期の収支報告会で、『ヴェノム:ザ・ラストダンス』や『ゴジラxコング 新たなる帝国』なども中国でヒットしたと言及している。「我々が新しいIMAXのイベントや体験で門戸を開くにあたり、中国は肥沃なテストの場も提供してくれます。中国は成長の重要な原動力として、文化・娯楽分野を引き続き重視していくでしょう」と述べ、政府によるフェスティバルの開催や現地制作、インフラへの支援を例に挙げた。

果たして2025年は、ハリウッド映画が中国で完全復活を遂げる年となるのか。中国におけるハリウッド映画の公開状況や観客の反応が、その答えを握ることになるだろう。

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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。

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