WOWOWが上半期を増収増益で折り返し! 新社長による止血対策が奏功【決算から映像業界を読み解く】#74

WOWOWは2025年3月期第2四半期累計(2024年4月1日~2024年9月30日)を増収増益で折り返した。

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【決算から映像業界を読み解く】#74
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WOWOWは2025年3月期第2四半期累計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)を増収増益で折り返した。

期初の予想では、上半期の営業利益を0と予想していたが、大幅な上振れで通過している。2024年4月に山本均氏が代表取締役 社長執行役員に昇格して新体制でのスタートを切っていた。良好な滑り出しを見せている。

山本氏は会員減が止まらないという最悪な状況の中で、スポーツに特化した「WOWSPO」など、コンテンツの提供方法を従来から変えることでマイナストレンドから脱却すると説明していた。その止血効果が出ているようだ。

生まれ変わるチャンスをつかんだWOWOW

2025年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期間比2.0%増の373億6,100万円、営業利益は同16.7%増の12億1,200万円だった。期初予想よりも売上高は4億円、営業利益は12億円以上上振れた。

期首には2025年3月期通期の減収を予想していたが、上方修正して増収へと改めている。

決算短信より筆者作成

WOWOWは2024年2月22日の取締役会で山本均氏の代表取締役社長執行役員昇格を承認。9年ぶりの社長交代となった。山本氏はWOWOW初のプロパー社長。マーケティングや編成、制作、人事、経営戦略など様々な部門を渡り歩いてきた。各部署でのリーダー経験も豊富で、人望もあるようだ。

山本氏は社長に就任するに当たり、WOWOWが中小企業であるとの認識を持っていることを表明した上で、「この小さな会社が全世界から一流のコンテンツを集め、それを日本全国に届けていることは非常に面白いビジネスだと思っており、私自身も楽しく働いてきた。」と語っている。(※2024年3月定例会見より)

オリジナルドラマ「ドラマW」などの立ち上げリーダーとしても活躍してきた経歴があり、コンテンツへのこだわりが強いようだ。

WOWOWは2024年4月に「WOWSPO」の提供を開始した。スポーツコンテンツのみが視聴できるプランとなっており、月額1,980円でUEFAチャンピオンズリーグ、NBAなどを視聴することができる。また、昨年度からはTVOD(都度課金制)やシーズンパスのような新たな商品も打ち出した。WOWOWはコンテンツ力が極めて強い会社だ。衛星放送自体は時代遅れになりつつあるが、そこで培われた制作力が今の武器になっている。

2024年3月期第2四半期累計(2023年4月1日~2023年9月30日)は4.8%の減収だったが一転して増収へと転じることができたのは、コンテンツの提供方法を変えたことが大きいだろう。

6月14日公開の『ディア・ファミリー』が興行収入14億円突破のヒットとなったことも、WOWOWのコンテンツ力の高さを示している。この映画の企画・製作はWOWOW FILMSだ。

5月17日に公開した『ミッシング』も興行収入は5億円近くまで達し、健闘している。

加入件数は3ヶ月平均1.2%のペースで減少


《不破聡》

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