ポルトガル、高予算の映画・テレビ撮影誘致のためキャッシュリファンドプログラムを実施

ポルトガルは、高予算の映画やテレビ制作の撮影を国内に誘致するためのキャッシュリファンドプログラムを発表した。

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ポルトガル、高予算の映画・テレビ撮影誘致のためキャッシュリファンドプログラムを実施
UnsplashのAayush Guptaが撮影した写真 ポルトガル、高予算の映画・テレビ撮影誘致のためキャッシュリファンドプログラムを実施

ポルトガルは、高予算の映画やテレビ制作の撮影を国内に誘致するためのキャッシュリファンドプログラムを発表した。

Screen Dailyによると、先着順で行われる同プログラムは、ポルトガル国内での制作費用のうち、最初の200万ユーロ(約3億2,800万円)に対して30%の助成金を支給。200万ユーロを超えた費用に関しては最大25%が支給され、映画およびシリーズあたり最大合計600万ユーロ(約9億8,700万円)、シリーズの1エピソードあたり最大300万ユーロ(約4億9,300万円)まで提供される。(※1)このプログラムを受けるためには、少なくとも250万ユーロ(約4億1,090万円)の対象経費をポルトガルで支出する必要がある。

Portugal Film Commissionより
ポルトガルでは、既に観光・映画支援基金(FATC)によってキャッシュリベートプログラムが行われており、同プログラムでは文化テストのスコアに応じて支出の25%~30%が払い戻される。

この2つのプログラムの違いについて、ポルトガルフィルムコミッションのアナ・マルケス事務局長は「キャッシュリベートプログラムは中小規模のプロダクションのためのもので、キャッシュリファンドはより高予算のプロダクションのためのものです」とコメント。2つを併用することはできないとのことだ。

最近ポルトガルで撮影された作品は、HBOの「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」、ミリー・ボビー・ブラウン主演のNetflix映画『ダムゼル/運命を拓きし者』など。また、キャッシュリベートプログラムを利用した作品にはNetflix映画『ハート・オブ・ストーン』や『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』などがある。

※1 参照:Diário da República n.º 63/2024, Suplemento, Série I de 2024-03-28、Portaria n.º 124-B/2024/1, de 28 de março、第3章第7条(2024年4月8日閲覧)https://diariodarepublica.pt/dr/detalhe/portaria/124-b-2024-858196733

《伊藤万弥乃》
伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。

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