Netflix、広告主向けに「イカゲーム」などをフィーチャーした没入型の「Netflix エクスペリエンス」を5月に開催

広告に力を入れるNetflixはアップフロント・プレゼンテーションに向けて、大がかりな企画を進めているようだ。

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Unsplashのfreestocksが撮影した写真 Netflix

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Netflixは、5月のアップフロント・プレゼンテーション(以下、アップフロント)に向け、広告クライアントとバイヤー向けにインタラクティブなイベント「Netflixエクスペリエンス(Netflix Experience)」を開催することを発表した。

アップフロントは、毎年5月にニューヨークで行われる。各社が新たなテレビシーズン開始に先がけて広告枠を販売し、それに伴い注目タイトルのラインナップ発表会が開かれる。各社が工夫を凝らしたプレゼンテーションを準備する中、Netflixはインタラクティブイベントを開催するようだ。

Varietyによると、このイベントは成長しつつあるNetflixの広告ビジネスを紹介し、クライアントにインタラクティブな体験を提供することを目的としている。イベントの初日となる5月15日にはファーストルック・プレゼンテーションが行われ、5月16日には、「イカゲーム」や「ストレンジャー・シングス 未知の世界」といったNetflixの人気ドラマシリーズのルームや没入型の体験が、クライアントのために用意されるという。

昨年もアップフロントに参加したNetflixだが、全米脚本家組合のストライキの影響でイベントは急遽オンラインで開催された。今年はストライキや新型コロナウイルスの影響も落ち着き、大がかりなプレゼン企画を予定していることが推測される。

現時点でNetflixの広告ビジネスは初期段階にあり、Amazonやディズニーと比較すると遅れを取っているが着実に成長している。2022年11月より試験的に導入されたNetflixの広告付きプランは、2024年1月の時点で世界中の月間アクティブ広告プランユーザーが2,300万人を超えた。


また、Netflixはオンライン旅行通販会社Expediaとグローバルスポンサー契約を結んだばかりで、米国、カナダ、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、日本、ブラジルで広告を展開する予定だ。

BNNによると、同社が最近、以前スタジオ運営担当副社長を務めていたエイミー・ラインハード氏を広告責任者に任命したのも、広告市場での地位強化を狙った戦略的な動きだという。Netflixのユーザー数の増加と人気コンテンツにより、広告主はこのプラットフォームへの関心を高めている。

「Netflix エクスペリエンス」のさらなる詳細については、数週間以内に発表される予定とのこと。

《Hollywood》

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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。