「ブルーロック」「東京リベンジャーズ」のアプリゲームはどの層が遊んでいる?「東リベ」は7割以上が20代中心の女性

「ONE PIECE」「僕のヒーローアカデミア」等々数多くの人気マンガ作品が存在しマンガ大国と言っても過言ではない日本。マンガ作品はアプリゲームとも相性がよく、マンガ作品を使用したアプリゲームのリリースやコラボイベントは毎年盛んに行われている。

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「ブルーロック」「東京リベンジャーズ」のアプリゲームはどの層が遊んでいる?「東リベ」は7割以上が20代中心の女性
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「ONE PIECE」「僕のヒーローアカデミア」等々数多くの人気漫画IPが存在し漫画大国と言っても過言ではない日本ですが、漫画IPはアプリゲームとも相性がよく、漫画IPを使用したアプリゲームのリリースやコラボイベントが毎年盛んに行われています。

その背景を踏まえ、人気少年誌「週刊少年マガジン」の作品、かつ2022年12月に配信が開始された『ブルーロック Project: World Champion』『東京リベンジャーズ ぱずりべ!全国制覇への道』2タイトルのユーザー層調査が、ゲームエイジ総研より公開されました。

【データ概要】
利用データ:iGageデータ
期間:2022年12月5日(月)~2023年3月12日(日)

「史上最もイカれたサッカー漫画」の異名を持つ「ブルーロック」

まず漫画「ブルーロック」を見てみましょう。2018年8月から連載がスタートし現在も連載中の、いわゆるサッカー漫画なのですが、各地から集められた300人の高校生FWが日本代表になる権利をかけて争うというデスゲーム的な内容が話題になりました。また、選手間の絆やチームワークではなく、個人の個性やエゴを求めるという特徴的な作品で、「史上最もイカれたサッカー漫画」と呼ばれています。2022年10月からアニメが放映され、2023年2月には、コミックスの累計発行部数が2,400万部を突破しました。魅力的な男性キャラクターが多く登場することから、女性人気も非常に高い作品で、漫画「ブルーロック」では女性ユーザーを意識したコラボカフェの開催や、ポップアップストアなどが多く開催されています。

そして2022年12月30日には、アプリゲーム『ブルーロック Project: World Champion』(以降『ブルーロックPWC』と表記)がリリースされました。リリースとともに2022年FIFAワールドカップで活躍した三笘薫選手ともコラボを行ったこともあり大きな話題を呼びました。

『ブルーロック PWC』のユーザーは男性が約6割

それでは『ブルーロック PWC』のユーザー数の推移を見てみます。

2022年12月30日からサービスが開始されており、初週の12月26日週には、42.25万人WAU(ウィークリーアクティブユーザー)を獲得しています。初週以降も毎週30万人以上WAUを獲得しています。【グラフ①】

次にどのような性年齢層のユーザーが『ブルーロック PWC』をプレイしているのか見てみました。

男女比はおよそ6:4で、最も多いのは20代男性の17.2%、次いで10代女性の16.6%となっており、男性は10代から30代ユーザー、女性は10代から20代ユーザーを中心とする構成となっています。【グラフ②】

漫画「ブルーロック」では女性向けのイベントが行われたこともあり、少年誌IPのゲームとしては女性割合が高めになったと考えられますが、アプリゲームとしてはやはり男性の割合が高いという結果になりました。

アニメや実写映画化と次々と展開されている「東京卍リベンジャーズ」

次に、漫画「東京卍リベンジャーズ」を見てみます。2017年3月より「週刊少年マガジン」で連載が開始され、2022年11月に惜しまれつつも最終話を迎えました。不良だった主人公が中学時代へタイムスリップし、かつての恋人を助けるべく暴走族チームの中で成り上がる姿を描いた漫画で、いわゆるヤンキー漫画でありながらもサスペンス要素やSF要素が取り入れられた作品です。

2021年4月からはアニメ放送が開始され、2023年1月からはアニメ第2期の放映も開始されています。また、2021年7月には、北村匠海をはじめ若年層に人気の俳優陣による実写映画が公開され、2021年公開の実写映画興行収入1位を記録。2023年には2部作での続編実写映画化が決定されています。そのほか、舞台公演やリアル脱出ゲームイベントなども開催されました。

2022年12月にはアプリゲーム『東京リベンジャーズ ぱずりべ!全国制覇への道』(以降、『ぱずりべ!』と表記)がリリースされ、その翌月のアニメの放映開始とともに話題となりました。

『ぱずりべ!』は7割以上が20代を中心とした女性ユーザー

それでは『ぱずりべ!』のユーザー数の推移を見ていきます。

2022年12月8日にリリースされた『ぱずりべ!』は、サービスが開始初週である12月5日週に20万人以上WAUを獲得。サービス開始2週目にWAU24.41万人と最大値を記録しました。その後、徐々にユーザー数を落としていますが、15万人以上のユーザー規模を維持しています。【グラフ③】

次にどのような性年齢層のユーザーが『ぱずりべ!』をプレイしているのか見てみます。

男女比はおよそ25対75で、女性ユーザーが全体の4分の3を占めています。特に20代女性の割合は27.3%と突出しており、さらに30代女性、10代女性が続きますが、この10代から30代の女性層だけで、約60%のボリュームゾーンを形成していることがわかりました。また、男性は40代がトップで、女性と比較するとユーザーの年齢層が高くなっています。【グラフ④】

『ぱずりべ!』カジュアルなマッチ3パズルゲームです。一般的にパズルゲームジャンルを遊ぶユーザーは女性と高年齢層が多いという傾向が見られますが、やはり、20代~30代女性が圧倒的なシェアを占めていることからも、「東京卍リベンジャーズ」のIPそのものがプレイ動機の大きな要素になっており、このIP支持層に対して、ゲームの魅力が充分に訴求できた結果であると言えるでしょう。


今回は、同時期にサービスが開始された少年誌「週刊少年マガジン」で連載されていた2作品のアプリゲームのユーザーを見てみました。同じ少年誌のIPのアプリゲームですが、今回取り上げた2作品のユーザー構成は違った傾向が見られました。

『ブルーロック PWC』のゲームジャンルはシミュレーション『ぱずりべ!』パズルという、ゲーム性の違いによる影響はありますが、『ブルーロック PWC』は、少年誌の中心的なユーザーであろう若年層の男性が多く、一方で『ぱずりべ!』は女性のユーザーに支持されていることがわかりました。

こういったIPを使ったアプリゲームは多く配信されており、今後益々増えることが考えられます。しかし、単に漫画をゲーム化するだけでは、成功するとは限りません。漫画IPのアプリゲームを配信する際には、まず漫画ファン層の動向を把握し、そのファン層が好むゲームジャンルやイベントなどを複合的に実施し、また、アプリゲームがヒットするタイミングや、そのアプリゲームによって漫画ファン層がどのように変化するかを考慮して配信することが重要です。その結果、漫画ファン層がアプリゲームのユーザーとなり、その反対に、アプリゲームから漫画のファン層が拡大するなどの相乗効果が期待できます。ただし、ゲーム化やアニメ化、実写化などのマルチな展開には、十分な予算や技術力が必要であり、成功するためには緻密な戦略と計画が必要となるでしょう…とゲームエイジ総研はまとめました。

《Ten-Four》

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