IMAX Corporationは7月23日、2026年上半期の決算および事業進捗を発表した。上半期のグローバル興行収入(GBO)は5億4,500万ドルに達し、調整後EBITDAマージンは42.6%と高い収益性を維持。通期ではGBO約14億ドルという過去最高の見通しを掲げている。
好調な上半期業績に続き、7月公開の『オデュッセイア』も記録的なスタートを切っており、下半期に向けた追い風となっている。また、中国、日本、インドなどを含む各地域で存在感を増すローカル言語作品の増加、映画以外のコンテンツ開拓も進み、作品と体験を多角化させる戦略が進行している。
上半期業績は高収益を維持、通期は記録的な年へ
2026年上半期、IMAXのグローバル興行収入は5億4,500万ドルを記録した。総収益は1億8,420万ドル、収益性を示す調整後EBITDA(Total Adjusted EBITDA)は7,850万ドルで、そのマージンは42.6%と高い水準を維持している。上半期のGBOのうち約15%はローカル言語作品によるものだった。
上半期累計では16カ国で59件のシステム契約を締結し、57件のシステム導入を完了した。なお、第2四半期単体では36件の契約、38件の導入だった。
同社が掲げる2026年通期ガイダンスは、GBO約14億ドル、システム導入数160~175件、調整後EBITDAマージンは「40%台半ば(下限45%)」だ。2025年実績(GBO12億8,000万ドル、導入160件、マージン45.1%)をさらに上回る水準であり、同社は、記録的な年となる可能性を示している。5月の第1四半期決算解説記事で触れたとおり、今期のIMAXの興行は下半期偏重であり、超大型タイトルの大半が夏以降に集中する構造を考えれば、この見通しは十分に現実的だろう。
『オデュッセイア』が歴史的スタート、熱狂を生むグッズ戦略
資料では7月17日に北米で公開されたばかりの、ノーラン監督『オデュッセイア』の記録的ヒットにも触れている。同作はオープニング週末だけで5,200万ドルを売り上げた。これは世界の興行収入の実に20%を占める、IMAX史上最高のスタートとなった。北米のIMAXシアターではオープニング週末に75%という前例のない稼働率を達成し、月曜日(1,100万ドル)・火曜日(1,060万ドル)の興行収入も過去最高を更新している。さらにオープニング週末以降にも、世界で約6,000万ドルの前売りがすでに積み上がっているという。
この成功を支えたのが、IMAXならではのテクノロジーへの徹底したこだわりである。本作は全編(100%)がIMAXフィルムカメラで撮影され、使用フィルムは210万フィートに及んだ。フィルム上映が可能な劇場も、前作『オッペンハイマー』の30カ所から37%増となる世界41カ所へと拡大している。
見逃せないのが、熱狂的なファンダムを刺激するグッズ戦略だ。IMAXフィルムカメラを模したポップコーンバケツはオンラインと劇場で即完売し、初回販売は2時間未満、2回目はわずか7分、そして中国での販売に至っては63秒で完売するという驚異的な人気を見せた。7月9~22日と6月18日~7月8日の比較で、関連するソーシャル投稿・インプレッション・エンゲージメントなどの主要指標は226%増加しており、IMAXが映画鑑賞体験にとどまらず、ファン向けブランドとしての存在感を高めていることがうかがえる。


