ABCテレビ「Miracle100」、ContentAsia Awardsで史上初の2冠。日韓シンガポールの国際共同制作スキームで高評価

ABCテレビの「Miracle100」が国際共同制作と独自フォーマットで2賞を受賞し、韓国やシンガポールと連携した新時代の海外展開モデルとして高評価を得た。

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第6回ContentAsia Awards
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ABCテレビが韓国、シンガポールと共同で制作した音楽エンターテインメント番組「Miracle100(ミラクル ワンハンドレッド)」が、アジアの優れたコンテンツを表彰する「第6回 ContentAsia Awards」において、「最優秀バラエティ番組賞」と「最優秀娯楽ノンフィクション番組賞」をダブル受賞した。単一作品によるこの2部門の同時受賞は史上初となる快挙。受賞を記念し、10月1日よりTVerでの期間限定配信も決定した。


「企画:韓国、制作:日本、展開:シンガポール」新時代の国際連携モデルが結実

「Miracle100」の成功の背景には、3カ国の強みを活かしたユニークな国際共同制作スキームがある。企画のオリジンは韓国の制作会社DI TURNが担当し、そのクリエイティブな発想を日本のABCテレビが番組制作で磨き上げた。そして、完成したコンテンツの国際展開をシンガポールのEmpire of Arkadiaが担うという、役割分担の明確な座組が構築された。

ABCテレビの芝聡プロデューサーは、「三拠点の力を束ねた挑戦の結晶。韓国発の企画を、日本では高校野球『熱闘甲子園』のような儚く尊い“一度きりの祝祭”として捉え、完成度を高めた」とコメント。さらに、「ABCテレビが大切にする“laugh and cry”の精神が国境を越え、世代や言葉の壁を超えて世界をつなぐ『Miracle100』が各地で花開くことを心から期待します」と語る。

独自の番組フォーマットと今後の海外展開への布石

同番組のコンセプトは、「出場グループの合計年齢が100歳」というユニークなものだ。これにより、“二度と同じメンバーでは参加できない”という一度きりの奇跡的なステージが生まれ、視聴者に強い感動を与えた。劇団員、同級生グループから、祖母と孫のラッパー、崖っぷちアイドルまで、多様な背景を持つパフォーマーが集い、世代や文化を超えた共感を呼んだこと。

ABCテレビは、NBCユニバーサル・フォーマットと共同開発した「シークレットゲームショー2」も同アワードで「優秀ベストコメディー番組賞」を受賞しており、国際的なフォーマット開発に積極的に取り組む姿勢を鮮明にしていると見られる。「Miracle100」は既に韓国版も放送されており、今回の受賞を弾みに、今後さらなる国でのフォーマット展開が期待される。日本のクリエイティビティと国際連携を武器に、テレビビジネスの新たな可能性を切り拓く挑戦は続く。

なお、「Miracle100」は2025年10月1日(水)18時から10月31日(金)23時59分まで、TVerにて期間限定で配信される。

《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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