グローバルファンダムプラットフォーム「b.stage」を運営するbemyfriendsは2025年9月16日、三菱地所のCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)ファンド「BRICKS FUND TOKYO」から戦略的投資を獲得したと発表した。同ファンドによる韓国企業への投資は今回が初の事例となる。今回の資金調達を機に、b.stageは日本市場での事業基盤を強固にし、グローバル展開を一層加速させる構えだ。
オンラインとリアルアセットの融合 三菱地所との協業で新たなファン体験を創出
今回の戦略的投資の狙いは、b.stageが持つオンラインのファンダム運営ノウハウと、三菱地所が保有するリアルな都市資産との融合にある。b.stageは、130年以上にわたり東京・丸の内を世界的なビジネス中心地として発展させてきた三菱地所のエコシステムと接続することで、IP(知的財産)を活用したポップアップストアや展示、コンサートといったオフラインイベントとの連携を強力に推進する。

これにより、オンラインプラットフォーム上で蓄積されたファンの熱量やデータを、リアルの体験価値へと拡張することが可能になる。ファンにとっては、デジタル空間と物理空間がシームレスに繋がった、これまでにない立体的で没入感の高い体験が期待される。
BRICKS FUND TOKYOは、コンテンツ・IPに紐づく熱狂的なファンが生み出す独自の文化やコミュニティを活かしたファンダムビジネスは、グローバルで高い成長性を有する注目領域と評価。三菱地所グループとしても多様なコンテンツとの連携による保有アセットの有効活用やまちの魅力向上を目指しており、bemyfriends社との協創を通じて新しい顧客体験を創出していくとコメントしており、両社のシナジー創出に大きな期待が寄せられている。
Snow Manポップアップの成功を足掛かりに、次世代ファンダムビジネスの標準目指す
b.stageは最近、日本の人気アイドルグループ「Snow Man」の韓国における初のポップアップストアを成功させた。b.stageのプラットフォームを活用した入場予約システムと、グッズの事前購入・現場受取サービスを連携させることで、オンラインとオフラインを統合した体験を提供し、業界から注目を集めたという。

この成功事例は、今回の投資獲得における重要な実績となった。b.stageは、この実績を基盤に、日本国内の大型不動産資産と結合した革新的なファン体験モデルの構築に着手する。これは、ファンの消費動向が「所有」から「体験」へとシフトする現代のトレンドを的確に捉えた戦略的アプローチである。
b.stage関係者は、「今回の投資は、b.stageが展開してきたグローバルファンダムビジネスの革新的なアプローチと実績が評価された結果だ。Snow Manプロジェクトをはじめとする成功事例を基盤に、日本をはじめとするグローバル主要市場でオンラインとオフラインを融合した次世代ファン体験を提供し、ファンダムビジネス業界の新たなスタンダードを確立していく」と今後の展望を語った。