東京都とABCアニメーション、アニメ・漫画クリエイターの起業を支援する「現代版トキワ荘」プログラムの1期生募集開始

東京都とABCアニメーションはアニメ・漫画クリエイターを対象とした起業家育成プログラムの第1期生募集を開始し、グローバル展開やIPビジネスを促進する。

働き方 業界団体・行政
東京都とABCアニメーション、アニメ・漫画クリエイターの起業を支援する「現代版トキワ荘」プログラムの1期生募集開始
東京都とABCアニメーション、アニメ・漫画クリエイターの起業を支援する「現代版トキワ荘」プログラムの1期生募集開始

株式会社ABCアニメーションは2025年8月25日、東京都の「世界に羽ばたくアニメーター等の育成支援事業」の一環として、アニメ・漫画クリエイターを対象とした起業家育成プログラムの第1期生募集を開始したことを発表した。本プログラムは、デジタル技術を活用したオリジナルIP(知的財産)を創出し、グローバル市場での事業展開を目指す次世代のクリエイターを支援するもの。

デジタル時代の「トキワ荘」

日本のアニメ・漫画産業が世界的な人気を博す中、個々のクリエイターがビジネスとして成功し、世界市場で通用するオリジナルIPを継続的に創出していくための環境整備が課題となっている。このような背景を受け、東京都とABCアニメーションは、クリエイターが創作活動に専念できるアトリエラボを東京コンテンツインキュベーションセンター(TCIC)内に設置。「現代版トキワ荘」として、才能あるクリエイターが集い、切磋琢磨できる環境を提供する。

本事業の目的は、制作技術の向上に留まらず、クリエイター自身が経営視点を持ち、自らのIPを軸としたビジネスモデルを構築できるよう支援することにある。グローバルなコンテンツ市場で競争力を持つ、新たな起業家の輩出を目指す。


AIから経営・資金調達まで、1年間の伴走型支援プログラム

本プログラムは、約1年間にわたる包括的な支援を提供する。2025年10月から始まる前期講座では、AIやモーションキャプチャーといった先端デジタル技術の活用法や、共通テーマでの課題制作を通じて、表現の幅を広げるためのスキルを習得する。

2026年4月からの後期では、参加者各自のオリジナルIPをテーマにしたプロトタイプ作品の制作に着手。創作活動と並行して、専任支援員が事業化プランの策定をサポートする。経営知識や資金調達のノウハウ提供はもちろんのこと、協業先となるコンテンツ企業やベンチャーキャピタル、金融機関などを招いた発表会を2度にわたり開催。販路開拓や投資家とのネットワーキングといった、事業化の出口までを一貫して支援する体制が特徴だ。

都内で起業を目指すクリエイターが対象

プログラム第1期生の募集は、2025年8月22日から9月21日までの期間で実施される。応募資格は、東京都内でアニメまたは漫画関連事業を行う創業10年以内の法人・個人事業主、もしくは都内での起業を予定している個人。

アニメーション制作のノウハウとネットワークを持つABCアニメーションが運営事務局を担い、業界の最前線で活躍するための実践的なサポートを提供する。本プログラムから、世界市場を席巻する新たなIPとビジネスモデルが誕生することが期待される。


【募集要項】

  • 応募資格: 東京都内でアニメまたは漫画関連事業を行う法人(創業後10年以内)・個人事業主、または東京都内で起業を予定している方

  • 募集期間: 2025年8月22日~同年9月21日

  • 応募方法: 公式サイトより応募

■本件に関するお問い合わせ先

世界に羽ばたくアニメーター等の育成支援事業運営事務局(株式会社ABCアニメーション)

Email:info_animemanga@abc-anime.co.jp

《Branc編集部》

関連タグ

編集部おすすめの記事