キネマ旬報社は、映画業界の動向を総括する年次刊行物『映画業界総決算2025』を2025年4月21日に発売した。従来は映画雑誌「キネマ旬報」本誌の特集として掲載されていたが、今年からは独立した別冊として刊行される運びとなった。
本書は全3章構成で、2024年の映画界を多角的に分析している。
第1章では、2024年に公開された日本映画・外国映画の興行収入データを網羅的に収録。加えて、約30社の映画配給会社ごとの作品動向と興行成績も詳述しており、業界全体のトレンドを俯瞰することができる。
第2章はコラム特集で構成されており、「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」「変な家」「侍タイムスリッパー」「ラストマイル」といった話題作のヒット要因を分析。また、映画業界の労働環境改善を目的とする制度「映適」や、俳優の安心・安全な撮影を支援する「インティマシー・コーディネーター」に関する解説も掲載されている。さらに、海外市場における日本映画の躍進として、『SHOGUN 将軍』のブームや『ゴジラ-1.0』などの受賞実績を紹介。近年再評価が進む森田芳光監督の国際的な評価にも言及している。
第3章では、2024年以降目立つようになった外国映画の公開本数減少という現象に注目し、「外国映画に明日はない、のか」と題した緊急提言を展開。国内映画市場における外国映画の立ち位置と将来への懸念を浮き彫りにする。
資料には、1980年から2024年までの「外国映画+日本映画 興行成績トップ・テン」一覧を掲載。各時代のヒット作の変遷を一望できる貴重なデータベースとなっている。また、2024年に逝去した映画・テレビ関係者の一覧も併せて収録されている。
本書は一般書店での販売は行われず、キネマ旬報社のオンラインショップ、郵便振替、ヤマト運輸の着払いサービスを通じて購入可能。
【書籍情報】
『映画業界総決算 2025』
●A5判/128頁
●発売日:2025年4月21日(月)
●定価:1,650円(税込)
●発売:キネマ旬報社
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