8月6日(現地時間)、Netflixの未公開アニメ作品の多数の映像やエピソードがネットに流出する事件が起こり、Netflixは、ポストプロダクション・パートナーの1社が受けたセキュリティ侵害が原因だと指摘している。
Varietyに関係者が語ったところによると、漏洩の発端となったパートナーは、カリフォルニア州バーバンクを拠点とするメディア・ローカリゼーション・サービスプロバイダーのIyuno社だという。34ヵ国に67支社を持つIyunoは1974年に設立され、これまでに100以上の言語で3,500万分のコンテンツを字幕化し、1,000万分のコンテンツを吹き替えた実績を誇っている。Netflixの広報担当者は、「我社のポストプロダクション・パートナーの1社が侵害を受け、残念ながら弊社の複数作品の映像がネットに流出しました。弊社のチームは、リーク映像を削除するために懸命に動いています」と声明を発表した。
ネットに流出したNetflixのアニメ作品は、「アーケイン」シーズン2と「ターミネーター 0」、「ダンダダン」、「らんま1/2」、「ジェントリー・チャウvs魔界のモンスター」、映画『プランクトン:ザ・ムービー』、『エリアンと魔法の絆』。なかには、アニメシリーズの新シーズン全話が流出した作品もあるという。このリークにより、他の配給会社も影響を受けている。アニメ配信サービスCrunchyrollは、配信を控えている「Re:ゼロから始める異世界生活」シーズン3のほか、映画配給会社GKIDSが米国で劇場公開を予定している「ダンダダン」第1~3話がネットに流出する被害を受けた。
Cartoon Brewによると、8月9日(現地時間)にIyunoは以下のような声明を発表。「Iyunoは、機密コンテンツへの不正アクセスに関する最近のセキュリティ問題を認識しており、クライアントの機密性を保護し、コンテンツのセキュリティ確保は弊社の最優先事項です。弊社は潜在的なリスクを軽減し、責任者を特定するために、このセキュリティ侵害について積極的に調査しています。重要な変更や情報がある場合は、追って発表する予定です」Iyunoの顧客にはNetflixのほか、ディズニーやAmazonスタジオ、BBC、ドリームワークス、HBO、eOneなどが名を連ねており、これ以上被害が拡大しないことを願いたい。