英エンターテイメント企業アントンがTV/映画制作のために170億円近くの資金を確保、事業を拡大

アクションやホラー、SFなどのジャンルを中心に、年間で長編映画10本の制作を目指す。

ビジネス 企業動向
Anton Official Siteより
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英国を拠点とし、セバスチャン・レイボー氏がCEO(最高経営責任者)を務めるアントン・キャピタル・エンターテインメントが、米投資会社ブラックロックが管理するファンドや口座を中心とした機関投資家グループを通じ、1億ユーロ(約169億6,600万円)を超える資金を確保して事業拡大を目指している。

The Hollywood Reporterによると、この投資により、2011年に設立されたアントンは、長編映画およびTVシリーズの開発・制作ラインナップを拡大することが可能に。長編映画の開発チームは、年間に長編映画10本の制作を計画しており、世界中の観客を対象にした欧州の英語作品のプロジェクト、特にアクション、スリラー、ハイグレード・ホラー、SFなど幅広いジャンル作品を中心に制作する予定だ。

すでにアントンは、2020年公開のパニック・アクション映画『グリーンランド ―地球最後の2日間―』の続編となる『Greenland 2(原題)』を制作中。その他の公開待機作には、第77回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されたクロード・バラス監督のアニメーション映画『Savages(原題)』、アーロン・テイラー=ジョンソン主演&デヴィッド・マッケンジー監督の『Fuze(原題)』、『スター・ウォーズ』続編3部作で知られるデイジー・リドリー主演の映画『Cleaner(原題)』、アダム・エリオット氏のストップモーション・アニメーション映画『Memoir of a Snail(原題)』などがある。

Screen Dailyによると、CEOのレイボー氏は、アントンに素晴らしい開発・制作チームが存在していると強調し、企業の展望について、「最高のA級キャストと一流の映画製作者と提携・協業し、世界規模であらゆる商業ジャンルの映画やシリーズを制作することが我々の目標です」と発言。「ブラックロックの大型投資により、野心的なプロジェクトの推進が可能になる」とし、優れた映画・TV界のプロデューサーとパートナーシップを拡大していけると意気込みを語った。

ブラックロックで最高投資責任者を務めるポール・ブラウデ氏は、「我々の投資アプローチは、中核的な民間市場以外のユニークかつ魅力的な機会を探し求めることです。TVと映画には大きな可能性があると見ています」と述べた。

《Hollywood》
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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。

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