ショート動画の台頭で収益性は7割まで縮小、追い込まれたUUUMは再起できるか?【決算から映像業界を読み解く】#38

YouTuberのマネジメントなどを行うUUUMが窮地に追い込まれている。

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ショート動画の台頭で収益性は7割まで縮小、追い込まれたUUUMは再起できるか?【決算から映像業界を読み解く】#38
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YouTuberのマネジメントなどを行うUUUMが窮地に追い込まれている。

2024年5月期第2四半期(2023年6月1日~2023年11月30日)の売上高は、前年同期間比9.7%減の108億8,300万円、7,600万円の営業損失(前年同期間は5億700万円の営業利益)を計上した。

UUUMは決算月を5月から9月に移しており、2024年9月期は16か月の変則決算だ。4億5,000万円の営業利益を出すと予想しているが、6か月は赤字でのスタートとなった。1割もの減収となっており、恒常的な赤字から抜け出せなくなる可能性もある。

一番の赤字要因が、ショート動画によって広告収入が減少していることだ。新たなYouTuberを補充しても焼け石に水の状態で、再起への道のりは険しい。

粗利率が30%を下回るように

UUUMは2022年5月期に減収に転じ、2023年3月期に営業赤字となった。一時は2倍、1.7倍というハイペースで成長していた会社だけに、急転直下の業績悪化ともいえるものだった。2024年9月期は売上高を下限で296億円、上限で303億円と予想している。増収のようにも見えるが、16か月の成績のため、1か月あたりの売上高は2023年5月期と比較して1.6%~3.8%程度下がる見込みだ。

決算短信より筆者作成

4億5,000万円の営業利益を予想しているが、やや楽観的な見方のようにも見える。UUUMは本質的な増収を見込んではいない。そうなると、経費削減で利益を出そうと考えているはずだ。

2023年6-11月の販管費は32億8,600万円で、前年同期間比0.5%の減少だった。わずかな削減しか行っていない。注目したいのは粗利率だ。2023年6-11月は29.5%だった。前年同期間は31.6%である。つまり、販管費率を抑えても原価率が上がっているのだ。

決算説明資料より

UUUMはゲーム事業からの撤退を進めており、2023年6-11月は撤退による損失2億2,800万円を含んでいると説明している。これが一時的な特殊要因であり、本来は2億円程度の営業利益が出るというのだ。

しかし、UUUMは30%程度の粗利率をキープしていた。本質的な収益性が失われていることは、紛れもない事実だ。

減収のスピードが速い点も気がかりだ。2Q(9-11月)単体で見ると2023年9-11月は54億6,200万円で、2022年比で12.3%減少している。主力となるYouTuberの広告、グッズ販売を含むインフルエンサー・ギャラクシー事業の売上高は2割縮小した。

決算説明資料より

収益基盤となるアドセンスの減少が激しい。直近四半期は20億円を下回っている。

1動画当たりの広告単価は0.22円から0.14円に減少

アドセンスの収入が縮小しているのは、ショート動画の比率が上がっているためだ。2023年9-11月の総動画再生数は135億8,100万だった。そのうちショート動画は74億5,800万で、全体の54.9%を占めている。2022年9-11月は39.1%、2021年9-11月は12.9%ほどだった。急速にショート動画の比率が高まっているのがわかる。


《不破聡》

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