ディズニーとワーナーのCEO、NYのイベントで劇場公開作品や後継者、ストライキなどについて言及

New York Timesのイベント「DealBook Summit」にディズニーとワーナーのトップが登壇。昨今のホットトピックについて言及した。

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ディズニーとワーナーのCEO、NYのイベントで劇場公開作品や後継者、ストライキなどについて言及
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Photo by Slaven Vlasic/Getty Images for The New York Times, Photo by Slaven Vlasic/Getty Images for The New York Times

11月29日(水)、New York Timesのイベント「DealBook Summit」にディズニーの最高経営責任者(CEO)ボブ・アイガー氏とワーナー・ブラザース・ディスカバリー(以下、ワーナー)のCEOデヴィッド・ザスラフ氏が登壇し、それぞれがスタジオの公開作やストライキなどについて語った。

Screen Dailyによると、まずアイガー氏は、2020年5月から2022年11月までディズニーのCEOを務め、短命に終わったボブ・チャペック氏の在任期間について、元後継者の何が問題だったかを語った。アイガー氏はディズニーに復帰して以来、「企業が抱えていた多くの問題を解決し、多くの課題に対処してきた」とし、その中には「前任者の決断が引き起こした問題」もあれば、「基本的に、世界とディズニーのビジネス間で起きた大きな混乱の結果として起きた問題」もあったと説明している。

またVarietyによれば、アイガー氏は「(チャペック氏への任務の)移行期間や(自身の)退任中に目にしたことに失望し、そこから距離を置こうと必死でした」と当時の心境を率直に吐露したという。また、最近延長された契約が2026年末に満了した際にはCEOから確実に退くだろうとも付け加え、現時点で新たな後継者の移行プロセスは順調だと報告した。

さらに同氏は、ディズニー傘下のマーベル製作による最新映画『マーベルズ』が興行的に失敗し、「マーベル・スタジオ作品で北米興行収入が1億ドルを初めて下回った映画」という不名誉なレッテルが貼れられる可能性にも言及。「マーベル・スタジオの安定性よりも、作品のクオリティにフォーカスする必要がある」とし、「映画製作には商業的な目的以上の理由が不可欠で、製作には芸術的な理由がなければなりません」と強調。また、『マーベルズ』はコロナ禍で製作されたため、現場で作品を監修する幹部がいなかったことも問題だったと指摘した。

IndieWireによると、同イベントに出席したワーナーのデヴィッド・ザスラフ氏も企業の再建や11月に終了したハリウッドのストライキに触れ、二重ストライキの終結とワーナーの徹底的なコスト削減策により、同社は今後1年で成長が可能だと発言。ディスカバリーとワーナーメディアの合併以来、ワーナーは120億ドルの負債を返済し、"非常に困難な決断 "をしてきたと述べた。

その「困難な決断」には、ほぼ完成していた映画の公開キャンセルも含まれる。ワーナーはコスト削減の一環として、完成間近だったDCスーパーヒーロー映画『Batgirl(原題)』、アニメ映画の『Coyote vs. Acme(原題)』と『Scoob! Holiday Haunt(原題)』をお蔵入りに。ザスラフ氏は、「ワーナー・ブラザースのチームとHBOは多くの決断を下しました。それらは困難なものでしたが、今日(こんにち)の我社の健全性を考えると、そういった決断を下す必要がありましたし、それは非常に勇気のいることでした」とコメントした。


またWGAとSAG-AFTRAのダブルストライキについては、作品の製作中断を終わらせることにフォーカスし、「私は闘ったし、ボブ・アイガーも闘いました」と発言。両組合のストライキ終結は、ハリウッド業界における4大CEO、ザスラフ氏とアイガー氏、Netflixのテッド・サランドス氏、NBCユニバーサルのドナ・ラングレー氏がダブルストライキの交渉における最終段階で個人的に参加し、その介入により暫定合意に達したと伝えられていた。

《Hollywood》

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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。