Amazonは18,000人以上の従業員を解雇する予定であると、CEOのアンディ・ジャシー氏が従業員へのメモで通達したとThe Hollywood Reporterが報じている。これは当初報じられていた約1万人をさらに上回る規模となり、同時に同社の人員削減としては過去最大規模となる。
人員削減の大部分は、AmazonストアとPeople Experience and Technology部門となると見られる。同社はすでに11月に、Alexa、Fire TV、Kindleなどの製品を含むデバイスと書籍の事業全体で人員削減を始めていたが、今後影響を受ける従業員には1月18日から連絡がいくことになる。
この18,000人という数字は、昨年9月時点でアマゾンが全世界で抱える150万人の従業員の約1.2%に相当し、Eコマース大手のレイオフに関する最新の報告値よりも大規模なものだ。
Amazonが過去に大規模なレイオフを断行した例として、最も有名なのは2001年の「ドットコムバブル崩壊」時だ。当時、株価が暴落し存亡の危機に瀕したAmazonは、全従業員の約15%にあたる1,300人を解雇し、配送センターが閉鎖に追い込まれる事態となった。
それから20年以上が経過した今回、削減対象となる18,000人は絶対数こそ桁違いに多い。しかし、2022年9月時点で約150万人を抱える全従業員数に対する比率は、前述したように1.2%であり、それだけ同社がこの20年近くで大きく成長した証とも言える。
削減対象となる従業員に対しては、退職金(separation payment)、移行期間中の健康保険給付、社外での再就職支援を含むパッケージが提供される。
ジャシー氏はメッセージの中で、Amazonのリーダーシップ・プリンシプルの一つである「Invent and Simplify(発明し、簡素化する)」に触れ、次のように述べている。
「企業が長く存続するためには、さまざまなフェーズを経るものであり、毎年大規模な人員拡大モードにあるわけではない。(中略)リソースと時間をどこに費やすかを調整し、より低コストで顧客のためにより多くのことを行う方法を見つけること。これらもまた、重要な『発明と簡素化』である」
Amazonは直近の第3四半期決算で、純利益が前年同期割れとなっている。映像関連事業に関しても、このところ大型出資の案件が続いてきた。昨年、85億ドルでハリウッドメジャーのMGMスタジオを買収して、世間を驚かせた。さらに、ストリーミング配信権に年間10億ドルを投じているNFLのThursday Night Footballの契約や、「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」の第1シーズンの製作費が4億6500万ドルにもなっている。
人々の生活が、コロナ禍の巣ごもり状態で、Amazonは配送業やエンタメ部門の特需の恩恵を受けることとなった。増加した需要に対応するために、物流網も人員も拡大していた。しかし、人々の生活は徐々にもとに戻りつつある中、膨張した会社を再度引き締める必要に迫られている。Amazon以外のテック企業も同じ問題に直面しており、11月には、Metaが従業員の約13%に相当する11,000人を解雇すると発表。VimeoとSalesforceも最近、それぞれ10~11%のレイオフを発表している。
Sources:The Hollywood Reporter、CNN
