公益財団法人ユニジャパンは10月1日、東京国際映画祭(TIFF)に併設するコンテンツマーケット「TIFFCOM 2026」のハイライトを発表した。同日開かれた「第39回東京国際映画祭ラインナップ発表記者会見」にTIFFCOMの池田香織事務局長が登壇し、紹介した。TIFFCOM 2026は10月28日(水)から30日(金)まで、東京都立産業貿易センター浜松町館で開催される。カンファレンスでは、日本IPの海外展開、国際共同製作、アニメ、AIやデータ分析などを取り上げる。あわせて、カンヌ映画祭併設マーケット「マルシェ・デュ・フィルム」の関係者が登壇するカンファレンスなど、カンファレンス第3弾も発表した。
テクノロジー関連の出展が増加、企画マーケットはピッチイベントを強化
今年のTIFFCOMには、映画、テレビ、アニメーションなど幅広い分野のコンテンツホルダーが出展する。加えて、AIプロダクトやデータアナリティクスといったテクノロジー関連の出展も増えている。カンファレンスでは、ハリウッドにおけるテクノロジーとAIの最新事情を扱うキーノートを予定している。このほか、日本IPの海外展開やアニメの産業統計など、コンテンツ業界の多様なトピックを取り上げる。
国際共同製作と資金調達を支援する企画マーケット「Tokyo Gap-Financing Market」には、世界各国から実写映画とアニメーションの企画24件が集まった。今年のTIFFコンペティション部門に選出され、会見にも登壇した山本英監督の最新企画も参加する。また、今年カンヌにも進出した「Tokyo IP Market」では、日本のマンガや小説の映像化権、映像作品のリメイク権を海外の有力IPバイヤーにアピールする。両マーケットとも、今年は商談に加えてピッチイベントを強化する方針だ。池田事務局長は会見で「ぜひご来場ください」と述べ、業界関係者に参加を呼びかけた。
カンヌ「カントリー・オブ・オナー」の成果と今後の国際連携を議論
カンファレンス発表の第3弾は、日本貿易振興機構(JETRO)が主催するセッション「カントリー・オブ・オナーのその先へ―日本と世界が築く新たなパートナーシップ―」である。10月29日(木)15時45分から16時45分まで、カンファレンスAで開かれる。
日本は2026年、カンヌのマルシェ・デュ・フィルムで「カントリー・オブ・オナー」に選ばれ、日本の映画・映像産業を世界に発信した。本セッションでは、その成果や参加者の経験を振り返る。そのうえで、カンヌで生まれたネットワークや機会を今後のビジネスにどうつなげるかを展望する。議論のテーマは、日本IPへの期待、国際共同製作の可能性、市場環境の変化、グローバル展開の方向性などである。
スピーカーは、JETROデジタルマーケティング部長の土屋貴司氏、ユニジャパン特別顧問でTIFFCOM CEOの椎名保氏、マルシェ・デュ・フィルム Head of Industry Programsのアレクサンドラ・ザハルチェンコ氏の3人。モデレーターはエンタメ社会学者でRe entertainment代表取締役の中山淳雄氏が務める。閉会挨拶は経済産業省 文化創造産業課長の梶直弘氏が行う。

マルシェ・デュ・フィルムのエグゼクティブ・ディレクター、ギヨーム・エスミオル氏はビデオメッセージを寄せた。同氏は、今年5月のマルシェ・デュ・フィルムでTIFFCOMとの共同企画「Japan IP Market」を初めて開催したことに触れ、次のように述べた。「日本のIPに対する世界的な需要が高まる中で、両マーケットにとって非常に素晴らしい連携となった。これは今後のさらなる強力なパートナーシップのほんの始まりに過ぎない」。

配信視聴データで日本コンテンツの現在地を分析、2027年のアニメアワード創設に向けたシンポジウムも
第3弾ではもう1件、ジーエフケー・インサイト・ジャパンが主催するカンファレンス「データで読み解く日本のコンテンツの現在地と海外戦略~映像・アニメ、キャラクターIP、音楽の最新動向」も発表された。10月29日(木)13時30分から14時30分まで、カンファレンスBで開催する。
NIQ/GfKが独占販売する動画配信視聴データ「Showlabs」をもとに、2026年上半期の配信ヒット作品TOP10を紹介する。対象は日本、アメリカ、フランス、ブラジル、メキシコ、インド、韓国、台湾の8カ国・地域で、総合ランキングと日本コンテンツに絞ったランキングの2種類を示す。さらに、日本の玩具市場でキャラクターIPの実売実績が上位のタイトルも発表する。さらに、日本とフランスを対象に、Netflixのヒット作品と音楽タイアップの関係やクロスメディア展開の傾向を取り上げ、日本IPのグローバル展開の可能性を考える。登壇者はジーエフケー・インサイト・ジャパン Senior Manager, Entertainment, Lifestyleの岡﨑早苗氏と、日経BP「日経エンタテインメント!」編集委員の平島綾子氏で、対談形式で進める。

また、9月25日に発表済みのプログラムとして、TOKYO ANIME NEXT主催の「アニメーション特別シンポジウム~2027年 新たなアニメアワードのスタートに向けて~」がある。10月30日(金)11時から12時まで、ポートホールで開かれる。世界市場で日本アニメの存在感が高まるなか、日本のアニメ業界関係者が主導して国際的なアワードを設立する意義について議論する。スピーカーは日本動画協会理事でA-1 Pictures代表取締役執行役員社長の清水暁氏らである。モデレーターはTIFFアニメーション部門プログラミングアドバイザーの藤津亮太氏が務める。
TIFFCOM 2026の詳細は公式サイトで確認できる。第39回東京国際映画祭は10月26日(月)から11月4日(水)まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区などで開催される。










