高知アニメクリエイター聖地プロジェクト実行委員会は2026年8月31日、第4回「高知アニメクリエイターアワード2027」の開催を発表、同日よりショートアニメーション作品の公募を開始した。締め切りは2027年2月15日。
授賞式は同年春の「高知アニクリ祭2027」で執り行う予定だ。賞金総額は最大3,000万円と、国内の独立系コンペティションとしては国内屈指の支援規模を誇る。
表現手法不問のショートアニメ募集、AI活用に関する規定も明文化
対象となるのは、原則90秒から15分までの短編アニメーション。CGや手描き、クレイアニメ、VRなど手法は問わない。審査では作画や技術的な完成度にとどまらず、企画性、独創性、表現力、そして作家としての将来性を多角的に見極める方針だ。
近年の制作環境を反映し、生成AIの扱いについても明確な規定が設けられた。動画全体をAIで生成した作品は対象外となる一方、制作工程の一部での利用は認められている。その際は、どの箇所にどう使ったかを応募フォームへ記載する必要がある。
応募資格は2027年4月1日時点で18歳以上(未成年は保護者等の承諾が必要)。プロ・アマや国籍不問で個人・チームを問わずエントリーできるが、法人名義での応募や、他コンテストでの受賞歴・継続的な商業展開の実績がある作品は除外される。
賞金総額最大3,000万円、創作継続とネットワーキングを支援
本アワードは、手厚い賞金と受賞後のネットワーキング支援に特徴がある。ノミネート以上のクリエイターには賞金のほか、高知現地で開催される交流イベントへの参加・参加費も副賞として提供される仕組みだ。
単に表彰して終わるのではなく、受賞者とアニメ制作会社、プロデューサー、技術関係者をつなぐハブとしての役割を担う。2026年の前回実績では全国から310作品が集まり、現地イベント「高知アニクリ祭2026」を通じて業界関係者との具体的な接点づくりにも成果を残している。

地方金融機関主導の産業振興モデル、人材循環のハブ形成を狙う
取り組みの母体である「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」は、高知信用金庫の創業100周年事業を機に2022年1月に発足し、2027年で5年目の節目を迎える。高知県や高知市、南国市、須崎市との連携協定に加え、地域みらい財団と連携するなど、産官金が一体となった体制が特徴だ。
アニメ制作現場のリソース不足や拠点の地方分散が課題視されるなか、地元の金融機関が前面に立ち、人材発掘から育成、制作環境の整備まで一気通貫で支えるモデルは業界内でも関心が高い。東京一極集中の業界構造に対し、クリエイターの地方定着と産業基盤づくりをどこまで進められるか。4回目を迎える同プロジェクトの行方に注目が集まる。



