映像産業振興機構(VIPO)は、文化庁からの委託により運営する人材育成事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2025」において、「長編映画の企画・脚本開発サポート」の参加作家募集を2025年5月16日より開始した。本事業は若手映画作家の育成を目的としたものだ。
「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」は、将来の日本映画界を担う才能を発掘・育成することを目的として、VIPOが2006年度より文化庁の委託を受けて実施している事業だ。
本年度で4回目となる「長編映画の企画・脚本開発サポート」では、プロデューサーを中心とした講師陣の指導のもと、オリジナル長編映画の企画立案、脚本執筆、パイロット映像制作を支援。映画製作者へのプレゼンテーション機会も提供される。実現可能性と創造性を兼ね備えた長編映画企画の創出を目指し、商業監督に必要なスキルと視点を養うことが目的だ。
同プログラムは、過去にも国際的な舞台で実績を挙げている。
『白の花実』(ndjc2022開発作品/坂本悠花里監督)が、香港国際映画祭併設の「HAF(The Hong Kong – Asia Film Financing Forum)」にて「HAF Goes to Cannes Programme」を受賞。
『街に溶ける』(ndjc2023制作/小宮山菜子監督)のパイロット映像が大阪アジアン映画祭に入選。
講師陣は『ちはやふる』シリーズの監督とプロデューサー
本年度の講師には、小泉徳宏監督とプロデューサーの巣立恭平氏が名を連ねる。
小泉監督は『ちはやふる』シリーズや『線は、僕を描く』などのヒット作で知られ、第8回TAMA映画賞・最優秀新進映画監督賞を受賞。最新作『父と僕の終わらない歌』(2025年5月公開予定)の公開を控えている。
一方、巣立プロデューサーは『踊る大捜査線』『海猿』などのラインプロデューサーを経て、『ちはやふる』シリーズや『線は、僕を描く』などで小泉監督とタッグを組んでるおり、最新作『父と僕の終わらない歌』でもプロデューサーを務めている。
募集要項とスケジュール
本年度の募集は以下の通り。
応募資格:日本国籍または永住資格を有し、長編映画(40分以上)の監督経験者、もしくは過去にndjc製作実地研修に参加した者。商業長編映画の監督作は2作品以内に限る。
応募締切:2025年6月30日(月)12:00 正午
研修期間:2025年10月~2026年3月
主なスケジュール(予定)
5月16日:募集開始
6月30日:応募締切
8月~9月:一次選考
9月~10月:講義および企画書ブラッシュアップ
10月下旬:面接・最終選考
11月~12月:脚本開発
翌1月~3月:パイロット映像制作
3月:映画製作者向けプレゼンテーション
なお、既にプロデューサーと企画を進めている応募者も対象となるが、育成対象は監督に限られる。詳細な提出要項や書類の仕様については公式サイトにて確認できる。
公式サイト:【参加作家募集】「長編映画の企画・脚本開発サポート」 | 新着情報 | 文化庁委託事業『ndjc:若手映画作家育成プロジェクト』