株式会社バーチャルキャスト、株式会社LATEGRA、株式会社LOGIC&MAGICの3社は、バーチャルキャラクターを活用したライブ・エンターテインメント産業の健全な発展促進を目的とした新団体、「一般社団法人バーチャルキャラクターエンターテインメント協会」(略称:VCEA)を2025年5月1日に設立した。協会所在地は東京都中央区銀座の歌舞伎座タワーに置かれる。
近年のエンターテインメント市場では、CGやモーションキャプチャー技術を駆使した仮想キャラクターによるリアルタイムのライブパフォーマンスが、アニメやゲーム、VTuberなど多様な分野で注目を集め、新たな市場が急速に形成されている。この産業はテクノロジーの進化とともに急成長しており、国内のみならず世界市場への展開ポテンシャルも秘めている。
こうしたトレンドを踏まえ、発起人であるバーチャルキャスト(株式会社ドワンゴのグループ会社)、LATEGRA、LOGIC&MAGICの3社は、バーチャルキャラクターを活用した音楽ライブやイベントを中心に、それらの制作や技術支援に携わる各社が連携するための団体を設立した。協会の目的は、センシングおよびトラッキング技術を用いた演出方法や最新技術活用を中心とした研究を進める場を提供すること。これにより、関係各社の国内外での競争力強化、同産業の基盤確立および健全な発展に寄与することを目指すとしている。
協会の主な活動内容は以下の通り。
- バーチャルキャラクターライブ・エンターテインメントの研究事業
- バーチャルキャラクターライブ・エンターテインメントの普及・認知拡大事業
- バーチャルキャラクターライブ・エンターテインメントの人材育成事業
- バーチャルキャラクターライブ・エンターテインメント文化の海外への展開支援事業
- その他、協会の目的達成に必要な活動
協会の役員体制は、代表理事に株式会社LATEGRAの渡辺 幸範氏が就任した。理事には株式会社FIREWORKSの森田 純正氏、株式会社バーチャルキャストの林 正知氏が名を連ねる。監事は北村 二朗氏が務める。正会員は設立発起人である株式会社バーチャルキャスト、株式会社LATEGRA、株式会社LOGIC&MAGICの3社である。
代表理事の渡辺幸範氏は、バーチャルキャラクターの可能性がエンターテインメントの枠を超え、社会や文化にも大きな影響を与える時代になったことに触れて、協会はこの新たな潮流を支え、業界の発展を促進するために設立されたと述べている。また、バーチャルキャラクターを活用したコンテンツや技術の進化は日々加速しており、多くのクリエイターや企業と共に、より豊かな表現や価値を創出することが求められているとした。渡辺氏は、「業界関係者が安全かつ健全に活動できる環境を整え、新しいチャレンジを支援することで、バーチャルエンターテインメントの未来を切り開いてまいります」とコメントし、今後も関係各社と共に新たな可能性を探求し、魅力あるコンテンツ創造に尽力していく姿勢を示した。
協会は今後、本取り組みに賛同・参画する企業・団体を募りながら、活動を推進していく方針だ。
■公式サイト:https://www.vcea.or.jp