【インディペンデント・スピリット賞 2022】ノミネート発表 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』がリード

2023年3月4日にサンタモニカで授賞式が開催される、インディペンデント・スピリット賞のノミネート作品が発表された。

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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
Photo by Rich Fury/Getty Images for SXSW エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

2023年3月4日にサンタモニカで授賞式が開催される、インディペンデント・スピリット賞のノミネート作品が発表された。

インディペンデント・スピリット賞は、フィルム・インディペンデントによって開催されるインディペンデント系映画向けのコンペティションで、毎年アカデミー賞の前日に開催されている。今年は、過去最高の409本の応募があったとのことだ。

今回ダニエルズ(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート)の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が8部門をリードし、トッド・フィールドの『TÁR(原題)』が7部門でそれに続いている。両作品は、ルカ・グァダニーノの『Bones And All(原題)』、エリー・フンビの『Our Father The Devil(原題)』、サラ・ポーリーの『Women Talking(原題)』とともに長編映画賞の候補となっている。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、監督賞と脚本賞にノミネート。さらに主演のミシェル・ヨーは、性別にとらわれない演技部門を設けている同賞の初年度に、最優秀主演俳優賞にノミネートされている。同様に、『TÁR(原題)』も監督賞と脚本賞、ケイト・ブランシェットが最優秀主演俳優賞にノミネート。また、ニーナ・ホスは助演俳優賞にノミネートされている。

映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』特報

シャーロット・ウェルズ監督の『Aftersun(原題)』は、作品賞を含む5部門にノミネートされている。そのうちフランキー・コリオが、第1回最優秀ブレイクスルー演技賞にノミネート。さらにA24は24部門でノミネートされ、映像会社のトップに立ち、次にFocus Featuresが9部門でノミネートされている。

最優秀国際映画賞にノミネートされたのは、マリー・クロイツァー監督の『Corsage(原題)』、サイム・サディック監督の『Joyland(原題)』、マルティカ・ラミレス・エスコバル監督の『Leonor Will Never Die(原題)』、デイヴィー・チョウ監督の『Return To Seoul(原題)』、アリス・ディオップの『Saint Omer(原題)』の5本。『Leonor Will Never Die』は、アカデミー賞の国際長編映画賞に応募しなかった唯一の作品だ。

ノミネート作品一覧

🌟作品賞

  • 『Bones And All(原題)』ルカ・グァダニーノ

  • 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート/ギャガ配給で2023年3月3日公開

  • 『Our Father The Devil(原題)』エリー・フンビ

  • 『TÁR(原題)』トッド・フィールド/ギャガ配給で2023年公開

  • 『Women Talking(原題)』サラ・ポーリー

🌟新人作品賞

  • 『Aftersun(原題)』シャーロット・ウェルズ/ハピネットファントム・スタジオ配給で2023年公開

  • 『Emily The Criminal(原題)』ジョン・パットン・フォード

  • 『The Inspection(原題)』エレガンス・ブラットン

  • 『Murina(原題)』アントネータ・アラマット・クシヤノヴィッチ

  • 『Palm Trees And Power Lines(原題)』ジェイミー・ダック

🌟ジョン・カサヴェテス賞

  • 『The African Desperate(原題)』マルティーヌ・シムズ

  • 『A Love Song(原題)』マックス・ウォーカー・シルバーマン

  • 『The Cathedral(原題)』リッキー・ダンブローズ

  • 『Holy Emy(原題)』アラセリ・レモス

  • 『Something In The Dirt(原題)』ジャスティン・ベンソン、アーロン・ムーアヘッド

🌟監督賞

  • トッド・フィールド『TÁR(原題)』

  • コゴナダ『アフター・ヤン』 /キノフィルムズ配給で公開中

  • ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

  • サラ・ポーリー『Women Talking(原題)』

  • ハリナ・ライン『Bodies Bodies Bodies(原題)』

🌟脚本賞

  • レナ・ダナム『少女バーディ 大人への階段』/Amazonプライム・ビデオ

  • トッド・フィールド『TÁR(原題)』

  • コゴナダ『アフター・ヤン』

  • ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

  • サラ・ポーリー『Women Talking(原題)』

🌟処女脚本賞

  • ジョエル・キム・ブースター『Fire Island(原題)』

  • ジェイミー・ダック、オードリー・フィンドレー『Palm Trees And Power Lines(原題)』

  • K・D・ダビラ『Emergency(原題)』

  • サラ・デラップ『Bodies Bodies Bodies(原題)』

  • ジョン・パットン・フォード『Emily The Criminal(原題)』

🌟主演俳優賞

  • ケイト・ブランシェット『TÁR(原題)』

  • デイル・ディッキー『A Love Song(原題)』

  • ミア・ゴス『Pearl(原題)』

  • レジーナ・ホール『Honk For Jesus Save Your Soul(原題)』

  • ポール・メスカル『Aftersun(原題)』

  • オーブリー・プラザ『Emily The Criminal(原題)』

  • ジェレミー・ポープ『The Inspection(原題)』

  • アンドレア・ライズボロー『To Leslie(原題)』

  • テイラー・ラッセル『Bones And All(原題)』

  • ミシェル・ヨー『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

🌟助演俳優賞

  • ジェイミー・リー・カーティス『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

  • ブライアン・タイリー・ヘンリー『その道の向こうに』

  • ニーナ・ホス『TÁR(原題)』

  • ブライアン・ダーシー・ジェームズ『The Cathedral(原題)』

  • ジョナサン・キー『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

  • トレヴァンテ・ローズ『Bruiser(原題)』

  • テオ・ロッシ『Emily The Criminal(原題)』

  • マーク・ライランス『Bones And All(原題)』

  • ジョナサン・タッカー『Palm Trees And Power Lines(原題)』

  • ガブリエル・ユニオン『The Inspection(原題)』

🌟ブレイクスルーパフォーマンス賞

  • フランキー・コリオ『Aftersun(原題)』

  • グラシヤ・フィリポヴィッチ『Murina(原題)』

  • ステファニー・ハウス『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

  • リリー・マキナニー『Palm Trees And Power Lines(原題)』

  • ダニエル・ゾルガドリ『Funny Pages(原題)』

🌟撮影賞

  • フロリアン・ホーフマイスター『TÁR(原題)』

  • エレーヌ・ルヴァール『Murina(原題)』

  • グレゴリー・オケ『Aftersun(原題)』

  • エリオット・ロケット『Pearl(原題)』

  • アニシア・ユゼイマン『Neptune Frost(原題)』

🌟編集賞

  • リッキー・ダンブローズ『The Cathedral(原題)』

  • ディーン・フライシャー・キャンプ、ニック・パーレイ『Marcel The Shell With Shoes On(原題)』

  • ブレア・マックレンドン『Aftersun(原題)』

  • ポール・ロジャース『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

  • モニカ・ヴィッリ『TÁR(原題)』

🌟ロバート・アルトマン賞

『Women Talking(原題)』サラ・ポーリー

🌟ドキュメンタリー賞

  • 『All That Breathes(原題)』 シャウナック・セン

  • 『All The Beauty And The Bloodshed(原題)』ローラ・ポイトラス

  • 『A House Made of Splinters(原題)』サイモン・レレン・ウィルモント

  • 『Midwives(原題)』 スノー・フニン・エイ・ハリン

  • 『Riotsville USA(原題)』シエラ・ペッテンギル

🌟国際映画賞

  • 『Corsage(原題)』マリー・クロイツァー

  • 『Joyland(原題)』サイム・サディック

  • 『Leonor Will Never Die(原題)』 マルティカ・ラミレス・エスコバル

  • 『Return To Seoul(原題)』 デイヴィー・チョウ

  • 『Saint Omer(原題)』 アリス・ディオップ

🌟プロデューサー賞

  • リズ・カーデナス

  • トリー・レノスキー

  • デビッド・グローブ チャーチル・ビステ

🌟Someone To Watch 賞

  • アダンマ・エボ『Honk For Jesus Save Your Soul(原題)』

  • ニキャトゥ・ユース『Nanny(原題)』

  • アラセリ・レモス『Holy Emy(原題)』

🌟Truer Than Fiction 賞

  • イザベル・カストロ『Mija(原題)』

  • リード・ダヴェンポート『I Didn’t See You There(原題)』

  • レベッカ・ハント『Beba(原題)』

Sources:Film Independent Spirit AwardsScreen Diary

 

《伊藤万弥乃》
伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。