アリドレムネクスト、無断転載検出を検出する独の映像保護技術を日本初導入。「Inter BEE 2025」で披露

アリドレムネクストはnablet社の映像固有の指紋技術を日本初導入し、リアルタイム監視や著作権保護を強化、配信・放送の安全性向上を図る技術をInter BEEで披露する。

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アリドレムネクスト、無断転載検出を検出する独の映像保護技術を日本初導入。「Inter BEE 2025」で披露
アリドレムネクスト、無断転載検出を検出する独の映像保護技術を日本初導入。「Inter BEE 2025」で披露

映像ソリューション企業のアリドレムネクスト株式会社は、ドイツの映像技術専門企業nablet社の最新技術「Video Fingerprinting(ビデオ・フィンガープリンティング)」を日本国内で初めて本格導入する。

本技術は、2025年11月19日から21日まで幕張メッセで開催される「Inter BEE 2025 国際放送機器展」の同社ブース(8ホール 8304)にて披露される予定。映像業界が直面する著作権保護、無断転載検出、配信監視といった喫緊の課題に対し、革新的な解決策を提示する。


映像に固有の「指紋」を生成、改変にも強い新識別技術

ビデオ・フィンガープリンティングは、動画ファイルに含まれる色分布、輪郭、カメラの動きといった多様な特徴を分析し、個々の映像を識別するための固有な「指紋」情報(ビット列)を生成する技術だ。

この技術の特長は、映像内容そのものに基づいている点にある。従来の「ウォーターマーク(透かし)」やメタデータ管理とは異なり、映像に情報を埋め込む必要がない。

そのため、動画の一部が切り取られたり、解像度や画質が変更されたり、再圧縮されたりしても、元の映像との同一性を見分けることができる。SNSや動画共有サイト上で横行する、悪質な改変や無断転載の自動検出において、ファイル名やタイトルに依存しない強力な監視体制の構築が可能となる。


高速かつ軽量な運用設計

アリドレムネクストが導入するnablet社のソリューションは、「高速かつ軽量」な運用設計となっている。

指紋データは1セグメントあたりわずか56バイトという極小サイズに最適化されており、データベース容量を圧迫しない。この超軽量設計が、検索アルゴリズムの最適化と組み合わさることで、放送局や配信事業者が保有する数十億規模の膨大な映像ライブラリに対しても、リアルタイムに近い速度での検索・照合を実現する。広告や番組素材の重複チェックやアーカイブ内の類似素材を高速検索したり、不正アップロード動画の自動検出、通報システムとの連携が可能となる。

コンテンツの安全と価値を両立

アリドレムネクストは、nablet社の国内総代理店として、放送・配信事業者、制作会社、教育機関など、映像コンテンツを扱う幅広い分野を対象に本技術の展開を進める方針だ。

同社の刈谷剛敏代表は、「nablet社の技術は、高速・軽量で汎用性が非常に高く、映像の不正利用検出をより確実かつ簡便にする。これにより、コンテンツを守るだけでなく、映像の流通や再利用をもっと自由に行える時代が到来する」と述べ、日本市場での実用化と商用利用の推進に強い意欲を示した。

【Inter BEE 2025 開催概要】

名称:Inter BEE 2025(https://www.inter-bee.com/ja/

  • 会期:
    2025年11月19日(水) 10:00~17:30
    2025年11月20日(木) 10:00~17:30
    2025年11月21日(金) 10:00~17:00

  • 会場: 幕張メッセ

  • 入場: 無料(全来場者登録入場制)

  • 主催: 一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)

  • ブース番号: 8ホール 8304(アリドレムネクスト株式会社)

《Branc編集部》

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