ライオンズゲートのエンターテインメント・ワン買収が約540億円で完了、所有IPが明らかに

ライオンズゲートに『グリーンブック』や「イエロージャケッツ」など6,500本以上の作品が追加され、そのタイトル数が20,000超えに。

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ライオンズゲートのエンターテインメント・ワン買収が約540億円で完了、所有IPが明らかに

Photo by Kevin Winter/Getty Images for Deadline Hollywood

2023年8月に米玩具メーカーのハズブロが、番組制作・配給会社エンターテインメント・ワン(以下eOne)の映画・TV事業を、米映画配給会社ライオンズゲートに5億ドル(約700億円)で売却すると発表されたが、12月27日に現金3億7,500万ドル(約540億円)で正式に買収が完了したことが明らかとなった。

IndieWireによると、新たな契約を結んだことで、6,500本以上におよぶeOne所有の映画とTV番組がライオンズゲートのライブラリに追加され、スタジオの作品ラインナップが強化された。すでにライオンズゲートは充実したライブラリを誇っていたが、今回の買収により、その作品数は20,000を超えたとのこと。

映画に関しては、アカデミー賞作品賞を受賞した『グリーンブック』や『スポットライト 世紀のスクープ』などの傑作に並び、『1917 命をかけた伝令』や『ウーマン・キング 無敵の女戦士たち』、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』、『モリーズ・ゲーム』、『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』、『ゴヤの名画と優しい泥棒』、『メッセージ』、『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』、『ビール・ストリートの恋人たち』など、高い評価を得た作品が数多く名を連ねている。

TV番組のライブラリに加わるのは、「ザ・ルーキー 40歳の新米ポリス!?」や「イエロージャケッツ」、「ザ・リクルート」、「Spencer Sisters(原題)」、「ホルト・アンド・キャッチ・ファイア 制御不能な夢と野心」、「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」、「Border Security: Canada’s Front Line(原題)」など。

これらの作品に加え、以前に報道されたように同契約にはハズブロの人気ボードゲーム「モノポリー」の映画化権のほか、「Play-Doh Squished(原題)」を基にした脚本なしの番組を制作する権利も含まれる。しかし、ハズブロを代表する「ダンジョンズ&ドラゴンズ」や「トランスフォーマー」、「ペッパピッグ」や「パワーレンジャー」など、ファミリーブランド部門の人気IP(知的財産)は除外されている。


Varietyによると、昨年12月初旬にライオンズゲートは合併完了に向け、eOneの従業員10%を解雇したという。 またライオンズゲートは12月末、傘下にあったTV局・配信サービスのStarzとスタジオ事業を分離する計画も発表した。

それぞれを独立した企業にすることで各事業の価値を最大化し、映画やTVスタジオをより魅力的な買収対象にすることを目的としているようだ。eOneの全タイトルはスタジオ側の分社化された事業に流れるため、新タイトルの流入により、さらに企業の価値と魅力が高まると見られている。

《Hollywood》
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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。

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