採用動画のトレンドは? 就活生・転職経験者の約7割が「身近さ」のある動画を希望

採用動画プラットフォーム「moovy」を運営するmoovyは、2023卒の就活生110名、直近1年以内の転職経験者111名の合計221名を対象に行った採用動画のトレンドに関する実態調査結果を発表した。

働き方 求人
採用動画のトレンドは? 就活生・転職経験者の約7割が「身近さ」のある動画を希望
採用動画のトレンドは? 就活生・転職経験者の約7割が「身近さ」のある動画を希望
  • 採用動画のトレンドは? 就活生・転職経験者の約7割が「身近さ」のある動画を希望
  • Q1.採用動画を視聴したことのあるメディアを教えてください。(複数回答)
  • Q2.仕事選びにおいて、視聴したい採用動画の内容を教えてください。(複数回答)
  • Q3.実際、視聴したことがある採用動画の内容を教えてください。(複数回答)
  • Q4.採用動画の内容について「身近さ」を感じる動画と「かっこよさ」を感じる動画ではどちらの方が志望度が上がることが多かったですか。
  • Q5.Q4で「かっこよさ」を選んだ人へ、「かっこよさ」を感じる動画として、どのような表現が印象的でしたか?(複数回答)
  • Q6.Q4で「身近さ」を選んだ人へ、「身近さ」を感じる動画として、どのような表現が印象的でしたか?(複数回答)
  • Q7.採用動画を視聴したことが選考エントリー(応募)のきっかけになったことがありますか。

採用動画プラットフォーム「moovy」を運営するmoovyは、2023卒の就活生110名、直近1年以内の転職経験者111名の合計221名を対象に行った採用動画のトレンドに関する実態調査結果を発表した。

「Q1.採用動画を視聴したことのあるメディアを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、23卒の就活生(n=110)は「YouTube」が57.3%、「採用HP」が32.7%、転職経験者(n=111)は「YouTube」が45.9%、「Twitter」が36.9%という回答となった。就活生、転職経験者の双方において、YouTubeが最も身近なメディアであることがわかる。

「Q2.仕事選びにおいて、視聴したい採用動画の内容を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、23卒の就活生(n=110)は「会社説明会・事業紹介」が64.5%、「働き方(リモートワークなど)」が47.3%、転職経験者(n=111)は「1日のスケジュール」が38.7%、「仕事内容紹介」が36.9%という回答となった。「会社説明会・事業紹介」を視聴したい就活生が、転職経験者の約2倍となっており、就活生の方が転職経験者に比べて、その企業が何をしているか、会社や事業の詳細が気になっていることがわかった。

「Q3.実際、視聴したことがある採用動画の内容を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、23卒の就活生(n=76)は「会社説明会・事業紹介」が61.8%、「1日のスケジュール」が46.1%、転職経験者(n=93)は「働き方(リモートワークなど)」が44.1%、「仕事内容紹介」が37.6%という回答となった。就活生、転職経験者共に、具体的な仕事の進め方や、自分がどのように働くかに関する情報を求めていることがわかった。

「Q4.採用動画の内容について「身近さ」を感じる動画と「かっこよさ」を感じる動画ではどちらの方が志望度が上がることが多かったですか。」と質問したところ、23卒の就活生(n=76)は「身近さ」が72.3%、「かっこよさ」が14.5%、転職経験者(n=93)は「身近さ」が65.7%、「かっこよさ」が25.8%という回答となった。就活生、転職経験者共に、「身近さ」が志望度の高まりに繋がっていることから、採用動画において、入社後の自分がイメージできる要素が必要と読み取れる。

「Q5.Q4で「かっこよさ」を選んだ人へ、「かっこよさ」を感じる動画として、どのような表現が印象的でしたか?(複数回答)」と質問したところ、23卒の就活生(n=11)は「アニメーション」が45.5%、「CG技術」が36.4%、「動画出演者の話し方」が36.4%、転職経験者(n=24)は「BGM」が54.2%、「アニメーション」が50.0%、「躍動感のあるカメラワーク」が37.5%という回答となった。「かっこよさ」を演出するには、アニメーションによる印象が大きいのは勿論のこと、BGMをうまく活用した雰囲気づくりも重要なことがわかった。

「Q6.Q4で「身近さ」を選んだ人へ、「身近さ」を感じる動画として、どのような表現が印象的でしたか?(複数回答)」と質問したところ、23卒の就活生(n=55)は「動画出演者の話し方(表情・カンペを読んでいないなど)」が61.8%「動画出演者の雰囲気」が52.7%、転職経験者(n=61)は「動画出演者の雰囲気」が57.4%、「動画の短さ」が50.8%という回答となった。動画の出演者の雰囲気が、「身近さ」の演出に大きく影響しており、また、転職経験者においては「動画の短さ」も「身近さ」を感じる要素になることがわかった。

「Q7.採用動画を視聴したことが選考エントリー(応募)のきっかけになったことがありますか。」と質問したところ、23卒の就活生(n=66)は「ある」が54.5%、「どちらとも言えない」が28.8%、転職経験者(n=85)は「ある」が70.6%、「どちらとも言えない」が24.7%という回答となった。 就活生、転職経験者のどちらにおいても採用動画が選考エントリーに大きく影響していることがわかった。

Q7で「ある」と回答した方に、「Q8.直近の、選考エントリー(応募)の決め手になった動画の主なテーマを教えてください。」と質問したところ、23卒の就活生(n=36)は「会社紹介(事業内容、ビジョンなど)」が33.4%、「会社紹介(人事制度、福利厚生、オフィスなど)」が33.3%、転職経験者(n=60)は「会社紹介(事業内容、ビジョンなど)」が33.4%、「会社紹介(人事制度、福利厚生、オフィスなど)」が48.3%という回答となった。就活生、転職経験者共に会社紹介動画をきっかけに、選考エントリーを決めた人が多いことがわかった。

「Q9.採用動画を視聴したことが内定承諾の決め手になったことがありますか。」と質問したところ、23卒の就活生(n=66)は「ある」が51.5%、「ない」が28.8%、転職経験者(n=85)は「ある」が65.9%、「どちらとも言えない」が29.4%という回答となった。採用動画は、選考エントリーのみならず、内定承諾の決め手としても影響力があり、特に転職経験者においてその傾向が強いことがわかった。

Q9で「ある」と回答した方に、「Q10.直近の、内定承諾の決め手になった動画の主なテーマを教えてください。」と質問したところ、23卒の就活生(n=34)は「会社紹介(事業内容、ビジョンなど)」が29.4%、「会社紹介(人事制度、福利厚生、オフィスなど)」が47.1%、転職経験者(n=56)は「会社紹介(事業内容、ビジョンなど)」が32.2%、「会社紹介(人事制度、福利厚生、オフィスなど)」が58.9%という回答となった。選考エントリー以前は、企業の事業内容、ビジョンなどに関して積極的に情報収集を行っていた就活生も、内定承諾の際は、働く環境に関する情報を重要視していることがわかった。

結果として、仕事選びの際に視聴したい採用動画の内容として、就活生は「会社説明会・事業紹介」や「働き方(リモートワークなど)」という会社全体を理解する内容を希望する一方で、転職経験者は「1日のスケジュール」や「仕事内容紹介」という自身が直接携わる業務内容についての動画を希望している違いが明らかになった。

採用動画内容の希望に差はあったが、就活生・転職経験者共に約7割が採用動画において「かっこよさ」よりも動画出演者の雰囲気による「身近さ」が、志望度の高まりを左右すると実感しているとのことだ。また、就活生の半数以上が採用動画の視聴が「選考エントリーのきっかけ」となっており、転職経験者は、さらにその割合が16.1ポイント高いことがわかった。

今回の調査で、コロナ禍で需要のある動画テーマは就活生と転職経験者で分かれる結果となり、求める人材によってテーマの使い分けが必要である実態が浮き彫りとなった。また、魅力を感じる動画の共通点として「身近さ」をあげる声も多いことから、動画時間をコンパクトにまとめることはもちろんのこと、親近感・安心感を伝えることの重要性が明らかになった。採用動画が注目される今、人事として自社の魅力をより伝えたい人材に届けるためには、採用ターゲットに合わせて制作する動画テーマの検討がさらに必要となりそうだ。

《Branc編集部》