米国、Prime VideoチャンネルにHBO Maxが復活

AmazonのPrime VideoチャンネルにHBO Maxが復活すると、Variety含む複数サイトが報じた。

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HBO Max
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AmazonのPrime VideoチャンネルにHBO Maxが復活すると、Variety含む複数サイトが報じた。

ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(以下ワーナー)とAmazonは、2024年末までPrime Videoチャンネル(Amazonプライムを通じてサードパーティのストリーミングサービスを販売)にHBO Maxを復活させる新しい契約を締結した。

2社は、ワーナー・メディア傘下のプレミアムストリーマーとAmazonが配信協定の延長で合意に至らず、2021年9月にプライム・ビデオでのHBOの配信が終了した過去がある。当時AT&Tが所有していたワーナー・メディアは、Amazonの想定以上に、ターゲット広告のためのデータ収集能力など、消費者直結の関係をよりコントロールすることを望んでいた。HBO/HBO Maxの約500万人の顧客は、Prime Videoチャンネルを通じて加入しており、この契約の終了は結果的にHBO Maxの加入者数を減少させる一因となった。

12月6日(火)現在、Amazonとワーナーの複数年契約により、米国では再びHBO MaxがPrime Videoチャンネルで配信されている。この契約のビジネス条件は明らかにされていない。ワーナーの最高収益・戦略責任者であるブルース・キャンベル氏は、この新しいPrime Videoチャンネル契約に関する声明の中で、「ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは、HBO Maxをできるだけ幅広い視聴者に提供するとともに、我々の顧客を理解し彼らの視聴利益に最適な対応をするためのデータ駆動型アプローチを進めることに取り組んでいます」と述べた。

プライム会員は、プライム・ビデオアプリまたはサイトから、他のプラットフォーム経由と同じ月額14.99ドルでHBO Maxに申し込むことができる。さらに、加入者は、2023年春を目標に開始されるワーナーのHBO Max/Discovery+の統合ストリーミングサービスにアクセスすることができる。ワーナーは、他のプラットフォームのHBO Maxの既存顧客も、統合サービスに移行する形になるかどうかについては明らかにしていない。また、HBO MaxとDiscovery+の統合後、Prime VideoチャンネルでHBO Maxに加入している顧客の月額料金が上がるかどうかなど、料金の詳細についても発表していない。プライム・ビデオの副社長であるセム・シベイ氏は、「私たちは、お客様に毎日の視聴に最適で幅広いプレミアムコンテンツを提供するよう努めています」と述べた。

日本では、2020年12月末までAmazonプライム・ビデオ内でいくつかのHBO作品が鑑賞できたが、配信終了後(※)はU-NEXTやスターチャンネルを中心に作品が配信される形となっており、HBO Maxは未だ未上陸。今後日本での配信がどうなるかについては、まだ明らかになっていない。

(※)いくつかの作品はレンタルでの都度課金視聴は可能。

HBO Maxは、HBO、ワーナー・ブラザーズ、DCのオリジナル番組、HBO Maxのオリジナル作品や映画、ライセンスされたサードパーティーのコンテンツを集約し、約15,000時間のコンテンツを提供している。ワーナーの下、同サービスは一部のコンテンツ支出を削減した。

《伊藤万弥乃》
伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。