ライオンズゲート、新作映画の失敗で大幅な損失を計上 CEOはAI契約の可能性についても言及

『ボーダーランズ』や、『クロウ/飛翔伝説』のリメイク映画『The Crow(原題)』などの興行不振が続く

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Photo by Leon Bennett/Getty Images "Borderlands" Special Los Angeles Fan Event - Arrivals

米映画製作会社ライオンズゲート制作による人気ビデオゲームの実写版映画『ボーダーランズ』や、『クロウ/飛翔伝説』のリメイク映画『The Crow(原題)』などの興行的失敗が続いたことを受け、同社の第2四半期の利益が落ち込み、映画・テレビスタジオは1億6,330万ドル(約250億円)の損失を計上したことがわかった。

Varietyによると、第2四半期におけるの収益は9億4,860万ドル(約1,456億円)で、前年同期の10億1,000万ドルから7%減少。また、株主帰属調整後純損失(連結損益計算書上において親会社の株主に帰属する当期純損失)は1億250万ドル(約157億円)、1株当たり43セントと報告した。

ライオンズゲートのCEOジョン・フェルトハイマー氏は第4四半期の業績について、これまでスタジオにとってプラスになっていたリスク軽減型のビジネスモデルやポートフォリオの多様化、財務規律などをさらに厳格に遵守する必要性を強調している。

2023年12月、ライオンズゲートは2016年に買収したテレビ局・ストリーミングサービスのStarzと分離し、完全に独立することを発表。Starzの事業は現在移行期にある。

ライオンズゲートの映画部門の売上は3%増の4億710万ドル(約625億円)となったが、上述した劇場公開映画などの不振によりセグメント利益は260万ドル(約4億円)に減少。Starzで構成されるライオンズゲートのメディア・ネットワーク部門の収益は3億4,300万ドル(約527億円)で横ばいだったが、加入者数が2.6%減の1,240万人となったため、セグメント利益は2,690万ドル(約42億円)に減少した。

ライオンズゲート、AI企業との新契約に期待

『ハンガー・ゲーム』や『トワイライト』などの人気シリーズを生み出したライオンズゲートは、ここ最近、映画の大ヒットに恵まれていない。フェルトハイマー氏は、コスト削減と効率化を目指し、優れた新技術を採用するために迅速に動いている業界の将来に期待しているとも語った。


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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。

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