「IMAXで公開された映画はストリーミングで視聴される傾向が高い」との調査結果、IMAXのロゴで作品の価値がアップ

調査に参加した69%が、「映画のポスターにIMAXのロゴがあると、その映画のクオリティが高いと感じる」と回答

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「IMAXで公開された映画はストリーミングで視聴される傾向が高い」との調査結果、IMAXのロゴで作品の価値がアップ
Photo by Kimy Moto 「IMAXで公開された映画はストリーミングで視聴される傾向が高い」との調査結果、IMAXのロゴで作品の価値がアップ

最近の調査で、IMAXで公開された映画はストリーミングで視聴される傾向が高いとの結果が出ている。

Movie Webによると、IMAXコーポレーションが米国在住のエンターテインメント消費者600人を対象に実施した調査で、「ある映画がIMAXで公開されたことを知ったら、その映画をストリーミングサービスで視聴する可能性が高くなりますか?」との質問に、62% が「はい」と答えたという。その傾向は35歳未満の男性や、映画を頻繁に観に行く層の間でさらに高くなっている。

「IMAX」のロゴで作品の価値がアップ

アンケート対象者の69%は、映画のポスターで「IMAX」のロゴを見ただけで、そうでない作品と比較して映画のクオリティが高い印象を受けると回答。また90パーセントが、「IMAX用に撮影された映画」であれば、さらに作品のクオリティが保証されていると感じると答えており、「IMAX」が映画の価値を高めている可能性が明らかとなった。

米大手銀行Bank of Americaのメディア・コミュニケーション&エンターテインメント・カンファレンスで、IMAXのCEOリッチ・ゲルフォンド氏が同調査について言及し、調査は完全なものではないとしながらも、IMAXが劇場公開に加わることで映画の価値が高まり、映画全体の商業的な利益や影響も増すと発言。また、IMAXが成功することで、その位置づけやビジネス面の条件が有利になり、業界全体でIMAXの影響力が高まるだろうとも述べた。

IndieWireによると、ゲルフォンド氏は『トップガン マーヴェリック』や『オッペンハイマー』など、人々がIMAXで観たいと望んだ映画やIMAXに相応しいと思った映画は、ストリーミング・プラットフォームで高い視聴率を収めているとも付け加えている。さらに、単にIMAXの映画館で上映されただけの映画よりも、IMAXカメラで撮影された映画の興行収入は約20%も高く、『デューン 砂の惑星 PART2』や『オッペンハイマー』などの超話題作は特に成績が良かったとのこと。

2025年はIMAX用に撮影された映画14本が公開予定

同記事によると、2025年にIMAXは「IMAX用に撮影された映画」を14本公開する予定で、これまでに同社が1年間で公開してきた本数の約2倍となる。ゲルフォンド氏によると、一般的にIMAXの劇場では1年間に約25本の映画が上映可能だが、すでにラインナップが充実しているため、翌年の公開本数を変更する予定はないという。

2025年のIMAX公開予定作品には、『トップガン マーヴェリック』の制作チームによるブラッド・ピット主演のカーレース映画『F1(原題)』や、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の続編『Avatar: Fire and Ash(原題)』、ポール・トーマス・アンダーソンが監督を務める犯罪スリラー映画『The Battle of Baktan Cross(原題)』などが名を連ねている。

《Hollywood》
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ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行と料理、読書とカメラ。

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