シンガポール、国際プロダクション向けに観光振興のための映画・テレビ基金を立ち上げ

1,000万シンガポールドル(約10億円)の基金の立ち上げ。制作費やマーケティング費など、シンガポールに特化したことに関する対象経費の最大30%の資金支援が受けられるそうだ。

グローバル アジア
Photo:Infocomm Media Development Authorityプレスリリースより
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映画やドラマを通じてシンガポールへの旅行を推進するため、インフォコム・メディア開発局 (IMDA) とシンガポール政府観光局 (STB) は1,000万シンガポールドル(約10億円)の「シンガポール・オン・スクリーン・ファンド」の立ち上げを発表した。

この共同基金はシンガポールにスポットライトを当てた国際的なメディアおよびエンターテイメント (M&E) パートナーの、テレビ・映画プロジェクトの制作を支援するもの。また、これらのプロジェクトはシンガポール国内の企業や人材の起用も含まれるとのことだ。

グローバル市場向けに人気コンテンツを提供しているマスメディアや大手ストリーマー、スタジオがこのファンドの申請に招待される。プロジェクトの提案は、流通や市場へのリーチ、コンテンツのコンセプトや創造的なメリット、シンガポールのサービスや体験を紹介する機会、地元のクリエイターやタレントのクレジット数などに基づいて評価されるとのことだ。採択されたプロジェクトは、制作費やマーケティング費など、シンガポールに特化したことに関する対象経費の最大30%の資金支援を受けることができる。

過去の共同作品として代表されるものに、2018年のロマンティックコメディ映画『クレイジー・リッチ!』があげられる。本作には300人近い地元の人々が重要な役割を含め、制作クルーとして働き、志の高い地元の学生も参加したそうだ。さらに、この映画には、ピエール・プンやタン・ケン・フアなど12人の地元スターも出演している。

このほかにも、Netflixで独占配信中の韓国ドラマ「シスターズ」やSFドラマの「ウエストワールド」のシーズン3も、作中でシンガポールを紹介し、地元の人材を起用したプロジェクトとして挙げられる。

IMDAのアシスタントチーフエグゼクティブであるジャスティン・アン氏は、「シンガポール・オン・スクリーン・ファンドは、自国のメディア企業や才能ある人々が、海外のメディア企業と協力し、世界の視聴者をターゲットにしたプロジェクトでスキルを磨き、貴重な経験を積む機会を提供します。このようなプロジェクトに直接参加することによる能力の交流は、地元のメディア産業の信頼性を高めることになるでしょう。このようなコラボレーションにより、シンガポールがグローバルな舞台で大規模な制作を行うことができることを世界にアピールしていきたいと考えています。」とコメントしている。

《marinda》
marinda

Branc編集長 marinda

Brancの編集長です。好きな動物はパンダです🐼