ディズニー、Netflixら映画・ドラマの主要スタジオが違法ストリーミングサイトから3,000万ドルの判決を獲得

映画とテレビのスタジオ連合は、2つの違法ストリーミングサイトの運営者に対して3,000万ドル(約39億円)の判決を獲得した。

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ディズニー、Netflixら映画・ドラマの主要スタジオが違法ストリーミングサイトから3,000万ドルの判決を獲得
ディズニー、Netflixら映画・ドラマの主要スタジオが違法ストリーミングサイトから3,000万ドルの判決を獲得

映画・テレビのスタジオ連合は、2つの違法ストリーミングサイトの運営者に対して3,000万ドル(約39億円)の判決を獲得した。

27日に提出された裁判所文書によると、スタジオと被告のドウェイン・ジョンソン氏(※俳優とは無関係)は、ユーザーが映画を海賊版で入手できるサービスを継続して運営することを禁じる差し止め命令を含む取引で、訴訟を解決することに合意したとのことだ。ユニバーサル、ディズニー、Netflixは2021年12月、著作権侵害を理由にジョンソン氏を提訴した。ワーナー・ブラザース、パラマウント、Appleなどもこの訴訟に参加したとThe Hollywood Reporterが報じた。

訴状によれば、ジョンソン氏は「AllAccessTV(AATV)」と「Quality Restreams」という2つのサービスを運営し、何千ものライブチャンネルとビデオオンデマンドの提供を通じて、著作権保護された映画やテレビ番組(映画『ハリー・ポッター』や『ジュラシック・パーク』、ドラマ「ジ・オフィス」など)の視聴権を販売していた。ライブチャンネルの配信により、ユーザーはHBO、Cinemax、NBCなどの主要ネットワークにアクセスすることが可能で、自分のデバイスにプラットフォームをダウンロードすることもできた。

スタジオや制作会社が、コンテンツの違法ストリーミングに起因する著作権侵害を理由に、事業者を法廷に引きずり出すケースは増えてきている。昨年9月には、映画の海賊版を繰り返した顧客の退去を拒否したインターネットサービスプロバイダに対して、ボルテージ・ピクチャーズとその他の著作権所有者が起こした3件の訴訟が和解した。著作権法は、違法ストリーミングに対抗するために所有権を主張する知的財産権所有者の武器となっている。

訴訟では、ジョンソン氏は自分の行為が違法であることを知っていたと主張。VPNソフトウェアの販売を称して、自分のサービスのサブスクリプションを販売していた。著作権侵害が故意である場合、所有者は侵害された作品1点につき最高15万ドル(1,960万円)の法定損害賠償を受ける権利がある。また、訴状によると、ジョンソン氏はAATVから年間300万ドル(3億9,234万円)の収入を得ていたとされる。

《伊藤万弥乃》
伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。

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