11月28日（月）にニューヨークにて、第32回ゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワードの授賞式が行われた。
ゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワード（ゴッサム・インディペンデント映画賞）は、毎年ニューヨークで行われている自主映画が対象の映画賞。昨年『ドライブ・マイ・カー』が最優秀国際映画賞に選ばれたことも記憶に新しい。
今年は、『Tár（原題）』が長編映画賞、脚本賞、ケイト・ブランシェットの主演俳優賞、ニーナ・ホスとノエミ・メルランの助演俳優賞と、最多5部門へのノミネートとなった。その他『Aftersun（原題）』が4部門、A24の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』『The Inspection（原題）』が3部門にノミネートされていた。
制作スタジオごとに見てみると、A24の候補作（『The Whale（原題）』『アフター・ヤン』『Funny Pages（原題）』も含む）は14ノミネートされた。Focusは、ジェームズ・グレイの『Armageddon Time（原題）』の脚本賞ノミネートを含む6部門を獲得。IFC Filmsは、『Corsage（原題）』『Happening（原題）』『God's Country（原題）』『Catch the Fair One（原題）』の4作品でノミネートを獲得した。
助演俳優賞として、『Women Talking（原題）』のジェシー・バックレイとベン・ウィショー、『Tár（原題）』のニーナ・ホスとノエミ・メルラン、『Bones And All（原題）』のマーク・ライランスが名を連ねた。
また、『Aftersun』のシャーロット・ウェルズ監督は、『We're All Going To The World's Fair（原題）』のジェーン・シェーンブルン、『Murina（原題）』のアントネータ・アラマット・クシヤノヴィック、『The Inspection（原題）』のエレガンス・ブラットンら新鋭監督と並んで、ブレイクスルー監督賞の有力候補に名を連ねた。
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11月28日（月）に行われた授賞式では、5部門ノミネートされていた『Tár』は惜しくも脚本賞のみの受賞となった。『Aftersun』はブレイクスルー監督賞を獲得した。一方で、3部門ノミネートされていた『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、作品賞と助演俳優賞の2部門で受賞し、今回のノミネート作品の中で最多の受賞となった。
国際映画賞は12月2日（金）に日本公開を控える『あのこと』が受賞。ブレイクスルーシリーズ賞では40分以下の部門でNetflixの「Mo/モー」、40分以上の部門で「Pachinko パチンコ」が受賞した。
さらに、アダム・サンドラーは、56歳の長年のコメディーキャリアを称え、出演者としての賛辞を受けた。スティーブン・スピルバーグ監督の半自伝的映画『The Fabelmans（原題）』の主演女優ミシェル・ウィリアムズも、ゴッサム賞で同じく出演者の賛辞を受けた。
そのほか、受賞結果は以下の通り。
ノミネート作品一覧
🌟作品賞
『Aftersun（原題）』A24／ハピネットファントム・スタジオ配給で2023年公開
『The Cathedral（原題）』MUBI
『Dos Estaciones（原題）』Cinema Guild
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』A24／ギャガ配給で2023年3月公開 ★受賞
『TÁR（原題）』Focus Features／ギャガ配給で2023年公開
🌟ドキュメンタリー映画賞
『All That Breathes（原題）』A Sideshow & Submarine Deluxe Release in Association with HBO Documentary Films ★受賞
『All The Beauty And The Bloodshed（原題）』Neon
『I Didn’t See You There（原題）』RePort Media
『The Territory（原題）』National Geographic Documentary Films
『What We Leave Behind（原題）』Array
🌟国際映画賞
『アテナ』Netflix
『イニシェリン島の精霊』Searchlight Pictures／ディズニー配給で2023年1月公開
『Corsage（原題）』IFC Films／トランスフォーマー配給で2023年公開
『Decision To Leave（原題）』MUBI／ハピネットファントム・スタジオ配給で2023年公開
『あのこと』IFC Films／ギャガ配給で12月2日公開 ★受賞
『Saint Omer（原題）』Super Ltd／トランスフォーマー配給で2023年公開
🌟ブレイクスルー監督賞
シャーロット・ウェルズ『Aftersun（原題）』 ★受賞
オーウェン・クライン『Funny Pages（原題）』A24
エレガンス・ブラットン『The Inspection（原題）』
アントネータ・アラマット・クシヤノヴィック『Murina（原題）』Kino Lorber
ベス・デ・アラウージョ『Soft & Quiet（原題）』Momentum Pictures／eOne
ジェーン・シェーンブルン『We’re All Going To The World’s Fair（原題）』Utopia
🌟脚本賞
『アフター・ヤン』 コゴナダ 、A24／キノフィルムズ配給で公開中
『Armageddon Time（原題）』ジェームズ・グレイ、Focus Features／パルコ配給で2023年公開
『少女バーディ 大人への階段』レナ・ダナム、Amazonプライム・ビデオ
『TÁR（原題）』トッド・フィールド ★受賞
『Women Talking（原題）』サラ・ポーリー（原作著者はミリアム・ポウズ）、UAR ／Orion Pictures
🌟主演俳優賞
ケイト・ブランシェット『TÁR（原題）』
ダニエル・デッドワイラー『Till（原題）』United Artists Releasing ／ Orion Pictures ★受賞
デイル・ディッキー『A Love Song（原題）』Bleecker Street
コリン・ファレル『アフター・ヤン』
ブレンダン・フレイザー『The Whale（原題）』A24
ポール・メスカル『Aftersun（原題）』
タンディ・ニュートン『God’s Country（原題）』IFC Films
オーブリー・プラザ『Emily The Criminal（原題）』Roadside Attractions／Vertical Entertainment
テイラー・ラッセル『Bones And All（原題）』UAR/MGM
ミシェル・ヨー『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
🌟助演俳優賞
ジェシー・バックリー『Women Talking（原題）』
ラウル・カスティーロ『The Inspection（原題）』
ホン・チャウ『The Whale（原題）』A24
ブライアン・タイリー・ヘンリー『その道の向こうに』Apple TV+
ニーナ・ホス『TÁR（原題）』
ノエミ・メルラン『TÁR（原題）』
ジョナサン・キー・クァン『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 ★受賞
マーク・ライランス『Bones And All（原題）』
ガブリエル・ユニオン『The Inspection（原題）』
ベン・ウィショー『Women Talking（原題）』
🌟ブレイクスルーパフォーマー賞
アンナ・コブ『We’re All Going To The World’s Fair（原題）』Utopia
フランキー・コリオ『Aftersun（原題）』
アナ・ジョップ『Nanny（原題）』Amazon Studios and Blumhouse
グラシヤ・フィリポヴィッチ『Murina（原題）』Kino Lorber ★受賞
カリ・レイス『Catch The Fair One（原題）』IFC Films
🌟ブレイクスルーシリーズ賞– 1話40分以下
「アボット エレメンタリー」 クインタ・ブランソン、Disney₊
「思うままの世界」ジェイソン・ケイティムズ、Amazonプライム・ビデオ
「Mo/モー」 ムハンマド・アーメル、ラミー・ユセフ、Netflix ★受賞
「Rap Sh!t（原題）」 イッサ・レイ、HBO／HBO Max
「Somebody Somewhere（原題）」 ハンナ・ボス、ポール・チュリーン、HBO Max
🌟ブレイクスルーシリーズ賞– 1話40分以上
「Pachinko パチンコ」スー・ヒュー、Apple TV+ ★受賞
「セヴェランス」ダン・エリクソン、Apple TV+
「ステーション・イレブン」 パトリック・サマーヴィル、U-NEXT
「産婦人科医アダムの赤裸々日記」アダム・ケイ、AMC+ in association with BBC
「イエロージャケッツ」アシュリー・ライル、 バート・ニッカーソン、U-NEXT
🌟新シリーズ俳優賞
ビラル・ベイグ「Sort Of（原題）」
アイオウ・エディバリー「一流シェフのファミリーレストラン」Disney₊
ジャネル・ジェームズ「アボット エレメンタリー」Disney₊
キム・ミンハ「Pachinko パチンコ」Apple TV+
マチルダ・ローラー「ステーション・イレブン」U-NEXT
ブリット・ロウワー「セヴェランス」Apple TV+
メラニー・リンスキー「イエロージャケッツ」U-NEXT
ザーン・マクラーノン「Dark Winds（原題）」
スー・アン・ピエン「思うままの世界」Amazonプライム・ビデオ
ベン・ウィショー「産婦人科医アダムの赤裸々日記」 ★受賞
🌟ブレイクスルーノンフィクションシリーズ賞
「アンディ・ウォーホル・ダイアリーズ」Netflix
「The Last Movie Stars（原題）」
「Mind Over Murder（原題）」
「The Rehearsal（原題）」
「We Need To Talk About Cosby（原題）」 ★受賞
